トヨタ自動車新加入・豪代表105キャップFLフーパー NZ代表リードとVへ大国主将共闘だ

[ 2021年2月17日 05:30 ]

オンライン会見に応じたトヨタ自動車のマイケル・フーパー
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 ラグビー・トップリーグは20日に開幕する。トヨタ自動車に新加入したオーストラリア代表の主将、フランカーのマイケル・フーパー(29)が16日、オンライン会見に応じた。ライバル国ニュージーランド代表の元主将、No・8キアラン・リード(35)との「ラグビー大国主将コンビ」で、チームを初優勝に導く。

 「学ぶ」という言葉が、通訳を介して何度も出た。22歳の若さでオーストラリア代表の主将を務め、29歳にしてキャップ数105も積み上げたフーパーの意識は高い。役割は「フォーカスを一つに絞るというよりは、大きなところでトヨタに貢献したい」と攻守両面での活躍を誓った。今季のみの契約だが、腰掛けの入団ではない。

 ジャッカルや激しいタックル、突破力でも世界に名をとどろかせるが、日本での注目は、ニュージーランド代表128キャップで加入2年目のNo・8リード共同主将と起こす化学反応だ。

 2人は、19年W杯に母国の主将として出場した。超が付く大物が今回、同じジャージーに袖を通すものの、ライバル国の因縁はないようで「キアランは数々成功してきた選手。彼の周囲にいることで勉強になる」と敬意を表した。勝者のメンタリティーを知る両雄が、頂点に立ったことがない強豪を変えそうだ。

 昨年12月28日に来日。13人の新型コロナ陽性者が出たことで先月9日からチーム活動が休止になり、再開した今月6日にようやく全体練習に参加できた。その間は個人練習だったが既に実戦形式をこなし、20日の開幕・東芝戦(名古屋市・パロマ瑞穂)へ「エキサイティングなプレーをしたい」と意欲的。日本代表主将のリーチとの対決にも関心が集まる。

 W杯を経て日本に親しみを持ち、今も「本で日本のことを勉強している。パートナーと日本食を作っている」となじんでいる。好きな日本食は「ラーメン」と即答した。男前で知られ、試合中は金髪を振り乱して激しくぶつかる。スーパーラグビー参戦で抜けた日本代表No・8姫野の穴を、人気とプレーの両面で埋めそうだ。

 ◆マイケル・フーパー 1991年10月29日生まれ、オーストラリアのシドニー出身の29歳。マッコーリー大出。18歳でスーパーラグビーにデビュー。20歳だった12年スコットランド戦で初キャップ。15年、19年W杯出場。テストマッチ通算20トライ。1メートル82、101キロ。国際レベルでは大柄ではないものの、豊富な運動量でサイズを克服。

 【トップリーグの主な新加入大物外国出身選手】

 ☆ボーデン・バレット(29=サントリー)SO/FB、1メートル86、92キロ。ニュージーランド代表88キャップ。世界最高のバックスとの呼び声が高い万能フットボーラー。抜群のアタックセンス、俊足に加え甘いマスク。

 ☆グレイグ・レイドロー(35=NTTコム)SH、1メートル76、80キロ。スコットランド代表76キャップ。長年代表主将を務めた名手。卓越した戦術眼とスキルに加え、プレースキッカーとしても優秀。声も低音で渋い。

 ☆ベン・スミス(34=神戸製鋼)WTB/FB、1メートル86、94キロ。ニュージーランド代表通算84キャップ。CTBもこなすユーティリティー性を兼ね備えたフィニッシャー。攻守ともに隙がない安定感抜群のベテラン。

 ☆マカゾレ・マピンピ(30=NTTドコモ)WTB、1メートル81、90キロ、南アフリカ代表通算14キャップ。19年W杯は通算6トライを挙げて優勝に貢献。走って良し、当たって良し。人呼んで「浪速のスピードスター」。

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