29歳羽賀龍之介がオール一本勝ちで初優勝「まだいるぞ」柔道全日本選手権

[ 2020年12月26日 17:43 ]

柔道全日本選手権 ( 2020年12月26日    東京・講道館 )

<柔道全日本選手権>初優勝を飾り、記念撮影で笑顔を見せる羽賀龍之介
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 体重無差別で争われ、16年リオデジャネイロ五輪100キロ級銅メダリストの羽賀龍之介(29=旭化成)が、決勝で太田彪雅(23=旭化成)を内股一本で破り、3度目の出場で初優勝を果たした。

 1回戦から登場した羽賀は、初戦で代名詞とも言える内股で一本勝ちする幸先の良いスタート。その後も2度の反則勝ちを含むオール一本勝ちで勝ち進むと、同門対決となった決勝では延長2分、場外側で再び内股がさく裂。体重120キロの太田を畳に背中から転がすと、思わず満面の笑みを浮かべた。

 東京五輪代表争いでは東海大の後輩に当たるウルフ・アロンに敗れ、「五輪代表を外れ、モチベーションを失っていた」という羽賀。だがコロナ禍で8カ月の延期開催となったものの、幼少期からあこがれていた全日本選手権が開催されることが決まり、「“まだいるぞ”というところを見せる思いで、いつもと違うモチベーションで戦い抜けた」と話した。

 全日本柔道連盟のアスリート委員でもあり、コロナ禍の春ごろにはSNSを通じてさまざまな発信を行い、次世代の柔道家やアスリートたちを励ましてきた羽賀。29歳というベテランの域に達しながら、柔道家としても新たな可能性を開いた。

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2020年12月26日のニュース