照ノ富士 決定戦3度目の涙も大関復帰見えてきた!本割勝利で自己最多タイ13勝

[ 2020年11月23日 05:30 ]

大相撲11月場所千秋楽 ( 2020年11月22日    両国国技館 )

<11月場所千秋楽>浴びせ倒しで貴景勝(下)を破る照ノ富士(撮影・久冨木 修)
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 優勝決定戦で敗れた照ノ富士を待ち受けていたのはテレビの三賞インタビューだった。技能賞受賞で取組後すぐに呼ばれ、決定戦について聞かれると「悪い癖が出ちゃったなと思う。上体が高くなったかな」と敗因を口にした。本割では貴景勝の当たりに一歩も下がらず3度目の対戦で初勝利を挙げたが、同じ相撲を決定戦で取ることはできなかった。決定戦は15年秋に横綱・鶴竜、17年春は横綱・稀勢の里に敗れており、三たび涙をのんだ。

 それでも、三役復帰を決めた時から言い続けている大関返り咲きに向け、自己最多タイの13勝を挙げたことで「来場所につながると思う」と納得した。15年夏場所後の大関昇進は、前頭2枚目の8勝から始まり、関脇で13勝、12勝での初優勝で決めた。先場所は左膝の変形性関節症で途中休場したが8勝を挙げ、今場所13勝。来場所で優勝することになれば、一気に昇進する可能性も否定できない。

 関係者によると、秋場所は日がたつにつれて膝を折って腰を落とすそんきょがしっかりできなくなったという。今場所は朝稽古前の治療で痛みを抑えることを心掛けたことで「よく持ったと思う」と15日間を乗り切った。

 15年夏場所の優勝額は今場所限りで外される。そこに再び自分の雄姿を飾ることはできなかった。だが「毎場所できることをやって臨んでいるので、ちょっとずつは良くなっている」と手応えをつかんでいる。悔しさを晴らすチャンスはすぐにでもやってくる。

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2020年11月23日のニュース