スポーツ庁の室伏長官が金色ネクタイで所信表明 「施策に十分なひねりを加える」

[ 2020年10月2日 15:36 ]

就任会見を開いたスポーツ庁の室伏広治長官
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 スポーツ庁の室伏広治長官(45)が2日、就任会見を開いた。就任初日は同庁のイメージカラーに合わせたオレンジ色のネクタイだったが、この日は「スポーツ庁のみんなでゴールドメダルを取れるように」とゴールドのネクタイで登庁。萩生田光一文科相から辞令を受け取り、約130人の全職員に訓示を行ったあとの会見で「鈴木(大地)前長官の基板を受け継ぎ、しっかり取り組みたい。菅総理が行政の縦割りを破るとおっしゃられているが、まさにその目的を持って5年前に創設されたのが、スポーツ施策を総合的に推進する役割を担うスポーツ庁と言える。その理念の具現化に一層務めながら職務にあたっていきたい」と所信表明を行った。

 室伏長官は(1)東京五輪・パラリンピックを安全安心な環境の下に開催(2)新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けたスポーツ活動の再開・継続の支援(3)スポーツの価値を高めて国民に伝える、などの方針を発表。最も取り組みたい課題として「国民のスポーツ実施率の向上へ向けたムーブメントや環境づくりの取り組み」を挙げ、鈴木前長官が“鈴木プラン”として取り組んだトップ選手の競技力強化に関しても「五輪やパラリピックで多く活躍できることを最大限にサポートしたい」と継続を約束した。東京五輪・パラリンピックについては、日本選手団の過去最高だった五輪16個、パラ17個の金メダル数を「超えていただきたい」と期待した。

 室伏長官は「スポーツ界の悪しき習慣」と表現したハラスメントや体罰の防止、競技団体のガバナンス欠如や不祥事への対応を強化することも強調。ドーピング問題については「スポーツの根源を揺るがしかねない。許しがたきもの」と語気を強め、「アスリートも1回の検査でスポーツを守っているという意識でやってもらえれば」と教育の徹底を挙げた。また、今後の仕事を2004年アテネ五輪で金メダルを獲得した陸上ハンマー投げに例え、「遠くへ投てきするには十分にエネルギーをためなきゃいけない。我々も十分に施策を練って、十分なひねりを加えて、社会に貢献できるように取り組んでいきたい」と抱負を述べた。

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2020年10月2日のニュース