“タカマツ”高橋礼華、引退へ 東京五輪目指すも切符争い厳しく…

[ 2020年8月18日 05:30 ]

松友(右)とともにタカマツペアを結成していた高橋礼は現役引退の意向を固めた
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 バドミントン女子ダブルスで16年リオデジャネイロ五輪金メダリストの高橋礼華(30=日本ユニシス)が引退の意向を固めたことが17日、複数の関係者の話で分かった。近日中に記者会見を行う予定。ペアを組む松友美佐紀(28)と「タカマツ」の愛称で知られ、リオ五輪では日本勢史上初の金メダルを獲得した。

 現在、世界ランキング7位のタカマツは2連覇が懸かる東京五輪出場を目指したが、最大2枠を争う同種目の日本勢で3番手。同2位の福島、広田組、同3位の永原、松本組と選考レースでポイントを離され崖っ縁の状況だった。コロナ禍により延期、中止となった大会があったため、わずかながら出場の可能性を残していた。

 昨年8月の世界選手権で準々決勝で敗退。五輪出場への雲行きが危うくなったが、昨年12月には「五輪に出る、出ないは別として最後まで戦う。胸張っていいバドミントン人生だと思えるよう(本来の五輪レースだった)4月まで頑張りたい」と明言していた。だが、コロナ禍の中、最後のゴールテープを切ることなくユニホームを脱ぐ決断を下した。

 高橋礼が後衛で構えるタカマツが、リオ五輪決勝で大逆転での金メダルを獲得。日本の女子ダブルスは、世界ランク上位を席巻する「お家芸」に急成長を遂げた。日本バドミントン界の壁を乗り越えた第一人者が、コートを去ることになった。

 ◆高橋 礼華(たかはし・あやか)1990年(平2)4月19日生まれ、奈良県橿原市出身の30歳。宮城の聖ウルスラ学院英智中、高を卒業後、09年に日本ユニシス入社。高校時代に1学年下の松友とペア結成し、14年10月に現行の世界ランキング制度で全種目を通じて日本勢初の1位、同年BWFスーパーシリーズファイナルで日本勢として初制覇。全日本総合選手権は5度優勝。1メートル65。右利き。

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