サニブラウン 大学休学し恩師レイダー氏と再タッグ 東京五輪「金」へ走り出す

[ 2020年7月31日 05:30 ]

東京五輪金メダルを目指し、再び走り出したサニブラウン
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 陸上男子100メートル日本記録保持者のサニブラウン・ハキーム(21=米フロリダ大)が練習拠点を大学からフロリダ州ジャクソンビルにある「タンブルウィード・トラッククラブ(TC)」に変更したと、30日にマネジメント会社が発表した。関係者によるとフロリダ大は休学する。同TCでは高校卒業後に指導を受けたレイナ・レイダー氏(50=米国)に再び師事。世界のメダリストが多数所属する“虎の穴”で、来年の東京五輪に向けて再スタートを切る。

 東京五輪金メダルを目指し、日本最速の男が新たな環境を求めた。大学を休学して、かつての恩師に師事することを決めたサニブラウンは「東京五輪が1年延期したことにより、新たな環境でトレーニングを行い、五輪に臨める準備をしていきたいと思います」とコメントした。

 タンブルウィードTCで師事するレイダー氏は、世界選手権史上最年少で男子200メートルの決勝に進出した17年ロンドン大会で指導を仰いでいた。17年の冬季練習からのコーチングでは16年リオ五輪女子400メートルリレー金メダルのバートレッタ(34=米国)を練習パートナーに据えてスタートの改善を図るなど、サニブラウンを大きく成長させた実績がある。

 チームメートにも超一流がそろう。同TCには19年ドーハ世界選手権男子200メートル銀メダルのドグラス(25=カナダ)や、男子三段跳び金メダルのテーラー(30=米国)らが所属。サニブラウン自身は今月下旬から練習を始める予定で、世界の強豪アスリートの中でもまれる濃密な一年となることは間違いない。

 3年前、レイダー氏は9秒台を出していなかったサニブラウンについて「もしこのまま成長すれば、東京五輪が終わった後、凄く有名になって、凄いお金持ちになっていると思うよ」と話した。20歳になった昨年、才能あふれるその若者は9秒台を連発し、9秒97の日本記録も樹立。再コンビを組む名伯楽の“予言”が1年後に現実のものとなるか、注目される。

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2020年7月31日のニュース