萩野公介 五輪延期プラスに捉える「準備期間が増えた」今月から水中トレ再開、強弱つけ強化

[ 2020年6月24日 17:42 ]

笑顔を見せる萩野公介(IMPRINT提供)
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 2016年リオデジャネイロ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介(25=ブリヂストン)が24日、東京五輪の延期決定後初めてオンラインで取材に応じ「今年五輪が来たら、ちょっと厳しかった。金メダルが難しいとかではなく、もっと下のレベルの話。準備期間が増えたという前向きな気持ちでやっている」と率直な思いを口にした。昨年はモチベーション低下を理由に約3カ月休養。8月のレース復帰後は結果を残せておらず、五輪出場権獲得も微妙な状況だった。

 味の素ナショナルトレーニングセンターが封鎖された4月8日から本格的な練習ができていなかったが、6月1日から練習拠点を置く東洋大で水中トレーニングを再開。レースを意識した強度の高いメニューに加え、フォームを確認しながら低速で丁寧に泳ぐ時間を増やすなど強弱のメリハリをつけて強化を図っている。「(五輪の延期決定前は)時間がなくて切羽詰まった状況でやっている感覚もあった。1年伸びたからこそできることをやりたい」と視線を上げた。

 プールに入れない期間は「おうちでできること、外で密にならないでできることをやっていた」と自宅での筋力トレやランニングなどで汗を流した。東京五輪開催の是非について議論が起こる中、スポーツの意義を見つめ直す時間も増え「一番大事なのは命。五輪の優先順位が下がるのは仕方ないことだと思う。五輪が命の次に大事な人もいれば、12番目だったり20番目の人もいる。僕自身はスポーツの力を信じているので五輪だらかできることがあると思う」と力を込めた。

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