境川部屋力士ら20人がお手柄! 川に転落した30代女性を救出 境川親方「当たり前のこと」

[ 2020年6月12日 05:30 ]

境川部屋(中央奥)の力士約20人で人命救助を行った毛長川に架かるふれあい橋(撮影・西川祐介)
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 大相撲の境川部屋(東京都足立区)の力士ら約20人が、10日朝に近くの川に転落した30代女性を救助していたことが11日、分かった。師匠の境川親方(元小結・両国)によると10日午前5時10分ごろ、部屋の前の道を挟んで流れる同区舎人の毛長川に架かるふれあい橋付近で女性が溺れているのを通行人の夫婦が発見。境川部屋に救助を求めた。70代男性が護岸から助けようとしたが引き上げられなかったという。

 「川の中に誰かいる!」。夫婦からインターホンで助けを求められた女将は「大変だ」と慌てて師匠を起こし、若い衆らは師匠の号令で現場に急行。力士らは護岸から女性を引き上げることに成功した。救急車が到着し、女性を乗せた担架を道路に運ぶには約2メートルの高さまで持ち上げる必要があったが、これも複数の力士が担き上げたという。病院に搬送された女性にケガはないという。

 救助から一夜明けた11日、電話での取材に応じた境川親方は「当たり前のことをしただけ。うちは地元に密着していて、普段から(地元と)コミュニケーション取っているからね」などと救出劇を振り返った。一方で、川に飛び降りた女性は「死ねない」と叫んでいたという情報もあり、自殺を図ったとみられる。

 同親方はこの女性について「無事なのが一番。本人が無事ってだけでいいじゃない。そっとしといてあげて。いろいろあったかもしれないけれど。元気になってくれれば、それでいいじゃない」と強調した。警視庁竹の塚署は、境川部屋などに感謝状を贈る予定だ。

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