明大 紫紺の“ONE TEAM”で全勝栄冠! 無敗同士の伝統の一戦、早大を5T圧倒

[ 2019年12月2日 05:30 ]

関東大学ラグビー 対抗戦グループA   明大36―7早大 ( 2019年12月1日    秩父宮 )

<早大・明大>前半17分、明大・箸本が突っ込んで先制トライ(撮影・篠原岳夫)
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 25季ぶりの全勝同士となった伝統の一戦は、前後半計5トライを奪った明大が36―7で早大を下し、15年度以来4季ぶりの対抗戦優勝を果たした。明大の単独優勝は、全勝だった98年度以来、21季ぶり。就任2年目の田中澄憲監督(43)の“予言”通り、我慢比べの前半をリードして折り返し、後半の4トライで畳み掛けた。21日に初戦を迎える全国大学選手権では、2季連続14度目の頂点を目指す。

 前半を根気強く守った明大が、後半一気に爆発した。開始2分のフッカー武井主将を皮切りに、ロスタイムのWTB山村まで4トライ。お祝いムードはないが、実に21季ぶりの全勝優勝。田中監督は「前半耐えたことが、後半につながった」とうなずいた。

 我慢の前半は開始10分間は自陣にくぎ付けとなりながらも無失点。すると相手のキックミスで得たスクラムでペナルティーを獲得し、最後はロック箸本が先制トライ。同点とされた後はチャンスをつぶす場面が続いても気持ちを切らさず、後半の攻勢につなげた。武井主将も「プレッシャーに負けずに戦えた。チームの成長を感じた」と胸を張った。

 トライに加えて守備では再三のジャッカルでピンチの芽を摘んだ箸本について、田中監督は「成長に貪欲な選手。楽しくプレーしている」と称えた。前半40分間は体を当て続けて早大FWの消耗を誘発。後半開始直後にはステップを交えて大きくゲインすると、ゴール前でおとりとなりディフェンスを引きつけ、武井のトライにつなげた。

 春から食事改善とトレーニングで7、8キロ減量し、20%近くあった体脂肪を14%まで落としたという箸本は「FWがフィジカル負けしている感覚はなかった」と言った。W杯では優勝した南アフリカを見て、FWやディフェンスの重要性を実感。さらなる成長を誓った。田中監督も「FWにこだわるのはメイジのDNAのようなもの」とさらりと語った。

 「今日は通過点」と言った武井主将に、田中監督も「今のが全て」と同調した。大学選手権決勝の舞台は新しい国立競技場。スタンドを紫紺に染めるのが最大の目標だ。

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