御嶽海 大関絶望…痛すぎる4敗目、残り全勝でも昇進目安33勝届かず

[ 2019年11月16日 05:30 ]

大相撲九州場所6日目 ( 2019年11月15日    福岡国際センター )

<大相撲九州場所>宝富士(右)に寄り切りで敗れる御嶽海(撮影・岡田 丈靖)
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 秋場所を制した関脇・御嶽海は宝富士に寄り切られ、2勝4敗となった。3日目に右まぶたを裂傷してからは3連敗。残り全勝でも大関昇進の目安とされる3場所合計33勝には届かなくなり、場所後の昇進は絶望的になった。1敗勢はことごとく敗れ、1敗対決を制した横綱・白鵬が単独トップ。1差の2敗は小結の北勝富士、朝乃山ら12人となった。

 大関昇進が遠のく痛い黒星だ。4日目から3連敗となった御嶽海は、支度部屋の風呂から上がっても6針縫った右まぶたを気にしていた。まげを直している間には、思わず「痛い」と漏らし、患部の状況については「血が出た」と説明した。

 黒星先行で迎えた宝富士戦。右まぶたをガーゼとテープで覆いながら果敢に頭で当たっていった。だが、負傷前の圧力はなかった。出足を止められて左を差されると、頭をつけて右からおっつけても攻め切れない。「あまりに痛すぎて起き上がってしまった」。胸を合わせられて右上手を許すと、あっけなく土俵を割った。

 秋場所は12勝で並んだ貴景勝との決定戦を制して2度目の優勝を飾った。名古屋場所では9勝を挙げており、今場所12勝なら3場所合計33勝だったが、6日目にして早くも目安に届かなくなった。来場所に大関獲りをつなぐため2桁勝利を目指してきたが、それも1敗しかできない状況。「我慢が足りない」と歯がゆい相撲が続いている。八角理事長(元横綱・北勝海)は御嶽海の相撲内容に物足りなさを感じていた。「御嶽海は当たりが弱い。先場所の優勝は立派だが、大関を目指すという点ではもったいない」と嘆いた。

 17年春場所から17場所連続で三役を張っているが、その間に6日目までに4敗を喫したのは初めて。ずるずるいくことになれば三役の地位も危うくなる。「自分の相撲が取れるように、考えてやらないといけない」。大関が見えかけたところで負った右まぶたの裂傷で、一転して苦しい状況に追い込まれた。

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