八村、成功の陰に“富樫あり”同僚との距離縮めた2人のジャスティン“橋渡し”

[ 2019年10月25日 08:30 ]

NBA   ウィザーズ100―108マーベリックス ( 2019年10月23日    ダラス )

ウィザーズの八村塁(AP)
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 八村が主力と一緒に本格練習を始めたのは9月下旬で、まだ1カ月に満たない。短期間でチームに溶け込めた裏には、ある選手の存在があった。Bリーグで日本人初の年俸1億円選手となった富樫勇樹(千葉)だ。中学卒業後に米モントローズ・クリスチャン高に留学。当時のチームメートに現ウィザーズで八村と同じ新人のジャスティン・ロビンソンと、今季プレシーズンまでウィザーズに所属したジャスティン・アンダーソンがいた。

 共通の友人を発見して親近感を覚えるのは古今東西どこでも同じ。富樫はSNSを通して八村、2人のジャスティンと積極的に絡んだ。同僚との距離が早々に縮まった八村はメンタル面が安定し、プレシーズンから臆することなくプレー。オープン戦は出場全4試合に先発し計41得点、26リバウンドを記録して存在価値を高めた。

 富樫は「塁とはけっこう連絡を取っているけど、特別なことはしていない。彼は英語も話せるし、コミュニケーション能力も高いから」と言うが、八村をドラフト1巡目指名したチームに元同僚が2人もいたこと自体が奇跡的といえる。日本人初の開幕先発の礎を築いたのは田臥勇太、渡辺雄太のNBA経験者だけではない。富樫、竹内公輔、川村卓也らこれまで米国挑戦した選手たちの積み重ねがある。

 【日本人NBAデビューVTR】
 ☆田臥勇太(サンズ)04年11月3日ホークス戦〇112―82(フェニックス) 第4クオーター途中から出場し、10分間プレーした。3点シュートを決めるなど7得点1アシストを記録。同年12月に解雇され、4試合の出場に終わった。

 ☆渡辺雄太(グリズリーズ)18年10月27日サンズ戦〇117―96(メンフィス) ツーウエー契約で開幕5試合目で初出場。第4Q残り4分31秒からコートに立った。自ら獲得したフリースローを2本決め、2得点2リバウンドを記録。18~19年シーズンは15試合に出場した。今季もツーウエー契約を継続。

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2019年10月25日のニュース