【大畑大介 レジェンド展望】スコットランド戦 田村&福岡でホッグに自由を与えるな

[ 2019年10月12日 10:00 ]

ラグビーW杯1次リーグA組最終戦   日本―スコットランド ( 2019年10月13日    日産スタジアム )

キックが鍵を握る田村(左)とスコットランドのホッグ(AP)
Photo By AP

 テストマッチのトライ数世界記録保持者で、日本人2人目のワールドラグビー殿堂入りを果たした大畑大介氏(43)が1次リーグ最終スコットランド戦の展望を語った。要注意選手のFBスチュアート・ホッグ(27)を走らせないために、SO田村優(30=キヤノン)とWTB福岡堅樹(27=パナソニック)を、キック戦術の要に挙げた。 1次リーグ順位表  日程&結果

 SO田村のキックが勝敗を左右する。まずはPGで得点を積み重ねることが大事だ。

 流れの中でのキックの使い方も、いつも以上に神経質にならなければいけない。スコットランドにはFBホッグという脅威のランナーがいる。陣地を取らなければいけないが、ロングキックの結果、ホッグに渡って自由に走られる場面は絶対につくってはいけない。ボールを展開しながらキックを蹴るなど、的を絞らせないためのいろいろな工夫が必要になる。

 WTB福岡の先発復帰は心強い。ロングキックにせよ、ハイパントにせよ、ずばぬけたスピードがあり、日本がキックした後、守備で相手にプレッシャーをかけられる。ジャンプ力があり、競るキックにも強い。前回大会のスコットランド戦に出場して敗れている。その悔しさも晴らしてほしい。

 台風の影響が読めないものの、悪条件になれば、スコットランドが得意とするスクラム、モール戦術が生きるかもしれない。しかし、今やFWだけで日本を崩せるとは相手も思っていないだろう。縦に攻めてくるより、ボールを横に動かして、動かしてチャンスをつくってくる。キック戦術もうまい。日本はアイルランド戦のように、ディフェンスラインを保ち、枚数をそろえながら止めることが大事になる。(ワールドラグビー殿堂入り、19年W杯アンバサダー)

続きを表示

2019年10月12日のニュース