「ONE TEAM」ジャパン支えるドローン操縦士・浜野さんは敏腕分析係

[ 2019年9月27日 13:07 ]

ラグビー日本代表、分析担当の浜野俊平さん
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 ラグビーW杯を戦う日本代表を支えるスタッフを紹介する。

 ラグビーとドローンは、今や切っても切れない関係だ。高度を上げれば、全体の陣形を撮れ、近寄れば、個々の細かい技術も映せる。分析の浜野俊平さん(25)は、グラウンド脇で画面を見つめながらコントローラーを握る。

 「ドローンは世界中どこでも同じように撮影ができる。カメラの置き場所に左右されない点で革命的です」

 15年W杯もドローンを使っていた。約20万円する19年機は前回から進化し、「映像を即座にパソコンに取り込み、画面に映すことができます」と利点は多い。プレーが途切れると、首脳陣とメンバーがサッと集まる。何がいけなかったのか。ゴルフカートに搭載した大型スクリーンで映像を確認する光景が、当たり前になった。

 浜野さんは16年に代表スタッフ入りし、不在だったドローン操縦者になった。実は、撮影は仕事の一部分。メインは分析だ。

 7月の宮崎合宿では、タックル成功率などを練習終了後にすぐに調べ、その日の夜に紙にして宿舎に張り出した。上智大のSOだった元ラガーマンの「目」が生かされている。W杯対戦国の情報も随時収集。首脳陣が求める場面をすぐに出せるように整理している。傾向と対策もはじき出す。

 練習ではドローンを含めて主に4台のカメラを使用する。一つのプレーを様々な角度から検証できるシステムは最先端に見えるが、「機材は海外の方が進んでいる」と説明する。

 日本らしい取り組みが、情報や分析に命を吹き込んでいる。宮崎合宿中、選手は宿舎にある7台のパソコンの前に頻繁に集まった。フォワードなら、スクラムやラインアウトの映像を見て、改善点を話し合った。

 個人にタブレット端末を渡し、各部屋でいつでも映像を見られるシステムにすることもできた。しかし、それをしなかったのは、ジョセフHCがスローガン「ONE TEAM」にこだわっているからだ。

 「ジェイミー(ジョセフヘッドコーチ)の考えで、戦術はみんなで話し合いながら見ることになっています。日本の選手は自分たちで検証する能力がある。コーチが指示をしにくい感覚的な部分を、映像を見ながら選手間ですり合わせていた。そういう場面を見ると、映像を提供する側として充実感があります」

 W杯開幕後も、選手の口からは「集まって映像を見ている」という声が聞こえてくる。資料を生かすも殺すも人次第。桜の戦士はチーム力で、世界に対抗する。(倉世古 洋平)

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