ウォリアーズが1点差勝利 デュラント再離脱も執念で2勝目 ラプターズは初優勝目前で黒星

[ 2019年6月11日 13:27 ]

土壇場で同点の3点シュートを決めたウォリアーズのカリー(AP)
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 NBAファイナルの第5戦が10日にカナダのトロントで行われ、3連覇を狙っているウォリアーズ(西地区)が106―105(前半62―56)で地元のラプターズ(東地区)を下して2勝3敗。勝負を地元オークランドで行われる第6戦以降に持ち越した。

 ウォリアーズにとっては多くの苦境を乗り越えての白星。今プレーオフで平均34・2得点を挙げながらふくらはぎを痛めて離脱していたケビン・デュラント(30)は5月8日以来の復帰を果たして3本の3点シュートを決めて11得点を挙げたが、第2Qの2分すぎに今度は右足のアキレス腱を痛めてロッカールームに引き揚げてしまった。さらに第2戦で鎖骨の下の肋骨を負傷した控えセンターのケビン・ルーニー(23)も同じ個所を痛めて第3Q途中でプレー続行不能。第3Q途中で14点のリードを奪ったものの、第4Qに入るとリズムをつかめず、残り5分13秒から3分28秒の間、ラプターズのカワイ・レナード(27)に1人で10点を許して97―103と6点を追う展開となった。

 それでもここからステフィン・カリー(31)とクレイ・トンプソン(29)のスプラッシュ・ブラザーズが奮起。残り1分22秒にカリーがこの日5本目の3点シュートを決めて同点にすると、残り56・6秒にはトンプソンが7本目の3点シュートを叩き込んで3点をリード。土壇場で2人のシューターが本領を発揮してファイナル敗退の崖っ縁で踏みとどまった。

 チームの3点シュートの成功は42本中20本で、成功本数と成功率(47・6%)はこのファイナルではベスト。ラプターズの3点シュートの成功は32本中8本(成功率25・0)で、シュートの精度の違いが勝敗を分ける結果となった。デュラントに代わって途中からコートに登場したセンターのディマーカス・カズンズ(28)も20分の出場で14得点、6リバウンドと奮闘。ルーニーさえも不在となった状況の中でゴール下で踏ん張った。

 チーム創設24シーズン目で悲願の初優勝がかかっていたラプターズは快挙目前で失速。レナードは26得点、12リバウンド、6アシスト、カイル・ラウリー(33)は18得点、6アシストを稼いだものの、2万人の地元ファンの期待に応えることはできなかった。最後はフレッド・バンブリート(25)のパスを受けたラウリーが左のコーナーから3点シュートを放ったが、リングに嫌われて失敗。勝っていればカナダで初めてNBA王者が誕生するところだったが、待ったをかけられる結果となった。

 なお第6戦は13日(日本時間14日)に行われ、決着がつかなかった場合にはトロントで16日(同17日)に最終第7戦が行われる。

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