“赤土王”ナダル、最多12度目V 男子単歴代2位の4大大会18勝目

[ 2019年6月11日 05:30 ]

テニス 全仏オープン最終日 ( 2019年6月9日    パリ・ローランギャロス )

男子シングルスで優勝を決め、表彰式でトロフィーを掲げるラファエル・ナダル(共同)
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 男子シングルス決勝で第2シードのラファエル・ナダル(33=スペイン)が、第4シードのドミニク・ティエム(25=オーストリア)を6―3、5―7、6―1、6―1で退け、3年連続12度目の優勝を果たした。同一4大大会の優勝回数では全豪の女子シングルスを11度制したマーガレット・コート(オーストラリア)を抜く最多記録を樹立。4大大会の男子シングルスで歴代2位の通算18個目のタイトルとなり、優勝賞金230万ユーロ(約2億8300万円)を獲得した。

 次のショットに備え、バックステップを踏んでいたナダルは返球がラインを越えたことを確認すると、仰向けに倒れて喜びに浸った。2年連続決勝で対戦したティエムの序盤からの猛攻を受け止めてはね返し、前人未到の12度目の優勝を達成。両手を突き上げ「強い情熱と緊張感を持って戦ってきた。満足感と幸福に満ちあふれた勝利だ」と誇った。

 第1セットは第5ゲームで先にブレークを許したが、すぐにブレークバック。第8ゲームでは深いショットで応酬し、ブレークして流れをつかんだ。相手のプレーの質が落ちた第3セット以降は一度もブレークを許さずに圧倒。ネットプレーで23本も決め、前へ出る姿勢を貫いた。

 05年の初出場Vからローランギャロスでの通算成績は93勝2敗(16年は棄権)。強烈なスピンの利いたショットは球の跳ねるクレーで威力を増し、ナダルと対戦した選手は優勝できない“神話”も継続した。グランドスラムの通算優勝回数は18。歴代最多の20を誇るフェデラーに2に迫った赤土王者は「夢見ていた人生より素晴らしく、成功したキャリアだ」と優勝杯をかじる恒例の儀式で締めくくった。

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2019年6月11日のニュース