【林享の目】一平は勝負にこだわって勝てたことが収穫 女子は躍進光った

[ 2018年8月13日 09:30 ]

競泳 パンパシフィック選手権最終日 ( 2018年8月12日    東京・辰巳国際水泳場 )

男子200メートル平泳ぎ決勝、金メダルを獲得した渡辺一平(左)はインタビュアーの北島康介氏の横でガッツポーズ(撮影・小海途 良幹)
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 渡辺は記録より勝負に徹した展開でしっかり勝ちきった。前半は抑えて、余裕を持って周りについていき、得意の後半で追い上げた。低調だった4、5月から6月の欧州GPで調子が上がってきていた。その後の体調不良がなければ、記録も狙えたと思うが、今回は勝負にこだわって勝てたことは収穫だと思う。

 昨年の世界王者チュプコフ(ロシア)は欧州選手権で2分6秒80で泳いでおり、約1秒の開きがある。ラスト50メートルは渡辺も速いが、チュプコフはもっと速い。対チュプコフを考えると、今後は前半から積極的に入るレースパターンも考える必要があるだろう。

 近年男子が中心だった日本チームは今回、池江、大橋ら女子の活躍が光った。メダルには届かなかったが、背泳ぎの酒井も記録を伸ばした。男子は萩野、瀬戸らに続く若手が出てきておらず、今後は新戦力の台頭を期待したい。(92年バルセロナ五輪100メートル平泳ぎ4位、東海学園大監督)

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2018年8月13日のニュース