稀勢の里、復興土俵入りで感謝の言葉「逆に応援してもらった。温かい気持ちになった」

[ 2018年8月13日 17:32 ]

仙台市で復興土俵入りを行った稀勢の里(左)
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 大相撲の稀勢の里(32=田子ノ浦部屋)と鶴竜(33=井筒部屋)の2横綱が13日、東日本大震災からの復興を祈願し、仙台市若林区にある復興公営住宅の荒井東市営住宅で横綱土俵入りを披露した。

 日本相撲協会による復興土俵入りは、8年連続の実施。若林区の担当者によると、2棟からなる同住宅には津波などで自宅を失った被災者を中心に約300世帯が入居している。稀勢の里は昨年の釜石市に続いての参加で、約550人の見物客の前で雲龍型を披露。「(当時は)相当ひどい状況だったと思う。少しでも元気になってもらえればという気持ちで(土俵入りを)やったが、逆に応援してもらった。大歓迎していただき、温かい気持ちになった。今日は本当にありがたかった」と感謝の言葉を口にした。

 横綱土俵入りに先立ち、春日野巡業部長(元関脇・栃乃和歌)ら日本相撲協会の一行は荒浜地区の沿岸にある「荒浜祈りの塔」を訪問し、献花と黙とうを行った。その後は、津波で被災し、震災遺構になっている旧荒浜小も訪れた。鶴竜は「小学校も見てきて、地震と津波の怖さが分かった。二度と(震災が)ないようにという思いで、土俵入りをさせてもらった」と神妙な面持ちで語った。被災地の人々へのメッセージとして「元気でいられるのが一番。元気を与えられるように、土俵で頑張っていきたい」と話した。

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2018年8月13日のニュース