キャピタルズが悲願の初優勝 敵地ラスベガスでゴールデンナイツを撃破 首都ワシントンDC熱狂

[ 2018年6月8日 12:55 ]

トロフィーを掲げるキャピタルズのオベチキン(AP)
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 北米プロ・アイホッケー・リーグ(NHL)の王座を決めるスタンレー杯決勝の第5戦が7日(日本時間8日)にラスベガスで行われ、20年ぶり2度目の出場となった地元のキャピタルズ(東地区全体3位)が4―3(0―0、2―3、2―0)で今季誕生したばかりのゴールデンナイツ(西地区全体3位)を下して4勝1敗。第1戦は落としたが、その後4連勝を飾ってチーム創設43シーズン目で悲願の初優勝を飾った。

 米国の首都ワシントンDCを本拠にしている北米4大プロスポーツのチームで王座を獲得したのは、1992年のスーパーボウルを制したNFLレッドスキンズ以来、26年ぶり。今季リーグ最多の49ゴールを挙げ(7回目の個人タイトル)、ポストシーズンではチーム歴代最多記録となる15ゴールを稼いだロシア出身のレフトウイング(LW)、アレックス・オベチキン(32)がプレーオフ全体のMVPとなった。

 13季目で念願の初優勝を飾ったオベチキンはトロフィーを手にすると「ついにやったぜ。これがすべてだったんだ。チームメートの笑顔も見てほしい。一生忘れられない瞬間だ。信じられない」と喜びを爆発。今プレーオフでロードで勝ったのはリーグ最多記録に並ぶ10回目で、記憶にも記録にも残る「優勝決定戦」となった。

 キャピタルズは2―3で迎えた第3Pの9分52秒にカナダ出身のライトウイング(RW)、ディバンテ・スミスペリー(25)のゴールで追いつき、12分23秒にはデンマーク出身のセンター、ラース・エラー(29)が、ゴールデンナイツのGKマークアンドレ・フラーリー(33)が背後にこぼしたパックを押し込んで勝ち越しのゴールをマーク。そのまま逃げ切ってリンクで歓喜の輪を作った。

 1974年に誕生したキャピタルズは1998年にスタンレー杯決勝に初めて進出したが、レッドウイングスに4戦全敗で敗北。今季は49勝33敗(うち延長敗戦7)の勝ち点105でプレーオフに駒を進め、1回戦でブルージャケッツに4勝2敗、地区準決勝では3連覇を狙っていたペンギンズに4勝2敗、そして地区決勝ではライトニングに対して2勝3敗からシリーズを逆転して王座決定戦となるスタンレー杯決勝に勝ち残っていた。

 エクスパンションで誕生したゴールデンナイツは第2Pの終了間際にパワープレーからRWのライリー・スミス(27)のゴールで3―2とリードを奪ったが、要所の第3PではキャピタルズのGKブレイデン・ホルトビー(28)からゴールを奪うことはできなかった。

 しかしチーム誕生初年度で「王座決定シリーズ」に進出したのは北米4大プロスポーツ界では史上初めて。昨年10月の本拠地開幕戦は、全米を震撼させたラスベガスの乱射事件から9日後に同市内で行われており、多くの苦難を乗り越えての奮闘と健闘には全米から称賛の声が集まっていた。

 <NHLスタンレー杯決勝の日程と成績>

 ▼第1戦(5月28日)〇ゴールデンナイツ6―4キャピタルズ●

 ▼第2戦(5月30日)〇キャピタルズ3―2ゴールデンナイツ●

 ▼第3戦(6月2日)〇キャピタルズ3―1ゴールデンナイツ●

 ▼第4戦(6月4日)〇キャピタルズ6―2ゴールデンナイツ●

 ▼第5戦(6月7日)〇キャピタルズ4―3ゴールデンナイツ●

 *日付は米国時間

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