沙羅、団体戦Vで「いい流れつかめた」個人戦でルンビにリベンジ

[ 2018年1月21日 05:30 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子団体第2戦 ( 2018年1月20日    山形市・クラレ蔵王シャンツェ )

団体戦で優勝を決め、喜ぶ(左から)伊藤、高梨、岩渕、勢藤
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 非五輪種目の団体戦で日本が層の厚さを見せつけた。岩渕香里(24=北野建設)勢藤優花(20=北海道ハイテクAC)伊藤有希(23=土屋ホーム)高梨沙羅(21=クラレ)の4人で臨み、761・7点で2位のスロベニアに50点以上の差をつけて完勝。昨年12月の第1戦に続いて連勝を飾った。伊藤と高梨の2枚看板もしっかりと役割を果たし、打倒マーレン・ルンビ(23=ノルウェー)を目指す21日の個人第8戦に向けて弾みをつけた。

 表彰式で君が代が流れた後、勝利を祝う花火が盛大に上がった。右の頬にキラキラ光る日の丸を貼りつけた日本の面々は、空を見上げて勝利の余韻を楽しんだ。「自分のジャンプ的には悔しい結果」という高梨も「団体で勝つって感動を倍増してくれる」とチーム戦の良さを再確認した。

 1回目に2番手の勢藤でスロベニアを逆転してから、一度もトップを譲らなかった。チーム紹介VTRでは4人で考案したポーズを披露。昨年12月の第1戦では紅白のウエアをマグロの握りに見立てた“寿司ポーズ”だったが、今回はチームメートに支えられた高梨を山形製の扇子で仰ぐ“向かい風ポーズ”。チームワークも抜群だった。

 大量リードをもらった高梨もアンカーとしてミスなく試合を締めた。前日の個人戦では優勝したルンビに自己最大得点差をつけられ、「調子がいいとは言えない状況」というのが自己評価。ただし「目の前のことをこなすことで次につながる」と前日の結果とは切り離して試合に臨んだ。助走姿勢の組み方にも修正を加え「収穫はあった」と振り返った。

 2回の合計点を単純比較するとアバクモワ(ロシア)、伊藤、ヘルツル(オーストリア)、ルンビに次いで5位。まだ復調途上に変わりはない。2回目のルンビは他の選手よりも2段ゲートを下げて最長不倒を飛ぶなど相変わらず強かった。それでも高梨は「自分のジャンプは足を引っ張ったけど勝てたことでいい流れはつかめた」と語り、個人戦に向けた機運を盛り上げた。

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2018年1月21日のニュース