小平強し!靴壊れても国内最高“五輪前哨戦”で美帆に貫禄勝ち

[ 2017年12月29日 05:30 ]

スピードスケート平昌五輪代表選考競技会第2日 ( 2017年12月28日    長野市・エムウエーブ )

女子1000メートルのレースを終え健闘をたたえ合う小平(左)と高木美
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 女子1000メートルは世界記録保持者の小平奈緒(31=相沢病院)が国内最高記録となる1分14秒58で、今大会2冠を飾った。直前にスケート靴のバネが折れるハプニングにも動じず、500メートルに続き代表が内定していた種目で貫禄を見せつけた。高木美帆(23=日体大助手)が1分14秒79の2位。1500メートルと3000メートルに続き3種目の代表入りを確実にした。

 海外でもしのぎを削ってきたライバルとの“五輪前哨戦”。途中、高木美を追う展開にも、小平は「一緒のレースでは一度も高木選手を前に見ることができなかった。前を滑ってくれたのでいいイメージを持てた」と楽しむ余裕ぶり。ゴールしてみれば0秒21差。当然とばかりに指定席に座った。

 直前のアクシデントでも動じることはない。レース1組前。刃と靴の間にある左足のスケート靴のバネが折れた。「そういうこともあり得る」と結城コーチから心の準備を促されていたが、「スタートに間に合うか焦っていた」。コーチがすぐに対処して事なきを得ると、慎重にスタートを切り「大丈夫だと思って」ギアを上げていった。

 来月19、20日にエムウエーブで予定している日本代表のタイムトライアルがある。五輪予行を兼ねて夜に行われる。ところが、結城コーチは回避することを明言。「選手村に入るタイミングから夜型の生活に切り替えたい」。独自の調整法で失敗が許されない3度目の五輪に臨む考えを明かした。

 連勝街道を突き進む500メートルに加えて、世界記録を持つ1000メートル。ライバルはすぐそばにいるが、その存在を歓迎している部分もある。「500メートルは孤軍奮闘という感じだったけど、1000メートルはうまく(高木美に)紛れて。自分も目立ちたい方じゃないし、注目が分散されてありがたい」。そうは言っても表彰台の真ん中を譲るつもりはない。

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