リオ代表渡辺怒り「審査が甘い」 自転車競技公式サプリに禁止薬物

[ 2016年4月22日 06:08 ]

WADAが指定する禁止薬物が含まれていた梅丹本舗の「トップコンディション」(左)と「古式梅肉エキス」

 日本自転車競技連盟の公式スポンサーの健康補助食品会社、梅丹(めいたん)本舗のサプリメント商品に、世界反ドーピング機関(WADA)が指定する禁止薬物のたんぱく同化ステロイド「ボルジオン」が微量ながら含まれていたことが21日、分かった。

 同社は英国の機関による検査の途中経過として「古式梅肉エキス」と「トップコンディション」の2商品に含まれていたと説明。同商品は日本代表の合宿などで選手に無償提供され、トップ選手の大半が使用。日本連盟は11日に選手らに対して使用を控えるよう通知した。

 11年に同社と契約した日本連盟の大池新次事務局長は「きっちりチェックするべきだった。選手に申し訳ない」とし、梅丹本舗の松本喜久一社長も大阪府の本社で記者会見し「申し訳ないとしか言えない。不安を感じている選手の気持ちを思うと何とも言えない」と謝罪した。微量とはいえ、今後のドーピング検査で選手に陽性反応が出る可能性も否定できない。

 過去に複数回摂取したリオデジャネイロ五輪代表の渡辺一成は「これまで(陽性反応が)出たことはないと説明されたが、公式なサプライヤーがこんなことでは。日本連盟の審査が甘いとしか言いようがない」と怒りをあらわにしていた。

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2016年4月22日のニュース