沙羅にアンドロイド疑惑!?精密機械ばり安定感で今季4勝目

[ 2016年1月18日 05:30 ]

表彰台で笑顔の高梨

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子 個人第5戦

(1月17日 札幌市宮の森ジャンプ競技場=HS100メートル、K点90メートル)
 W杯総合首位で19歳の高梨沙羅(クラレ)が合計257・8点で3連勝、今季4勝目を挙げて通算34勝とした。1回目に97メートルで首位に立ち、2回目も94メートルで快勝。地元北海道・札幌大会の連勝を6に伸ばした。昨季総合女王のダニエラ・イラシュコ(オーストリア)は1回目に最長不倒の99・5メートルを飛び、241・4点で2位だった。伊藤有希(土屋ホーム)は11位、勢藤優花(北海道メディカルスポーツ専門学校)は17位、岩渕香里(松本大)は18位だった。

 ミスをしても納得がいかなくても勝てる。それが今の強さだ。高梨は「2回とも納得のいくものではなかった」と不満を口にしながら、大ジャンプに持っていった。1回目。イラシュコのW杯ジャンプ台記録を更新する99・5メートルを見て、“飛びすぎ”を抑え、スタートを2段(1メートル)下げて97メートル。2回目は1人だけ不利な追い風を受けながら94メートル。内容には不満足でもW杯3連勝を飾った。

 今季すでに5戦4勝。高梨の精密機械のような安定感に、昨季の女王イラシュコは「もしかしたらアンドロイド?」と驚嘆。すると高梨は「ちゃんと血は通っています」と返して笑わせた。

 テレビ中継のゲストとして会場を訪問したプロ野球日本ハムの栗山監督から「ソチ五輪で考え方が変わりましたか?」との質問を受けた。それに対し、高梨は「今までは恩返しとして結果を出そうとしていた。そうではなく、周りに支えられて今の自分がある。そのおかげで飛べている」。まさかの4位に終わったソチ五輪から約2年。心技体で重要な心も成長した。

 次戦は22、23日のW杯蔵王(山形)大会。総合女王奪還に向け「クリスタルトロフィーを持って日本に帰りたい。皆さんにお見せしたい」と意気込んだ。

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