ブレイディーの処分無効、今季全試合出場可能に 米連邦地裁が決定

[ 2015年9月4日 14:41 ]

4月、ニューヨークの連邦裁判所を後にするトム・ブレイディー(AP)

 米連邦裁判所のリチャード・バーマン判事(73)は3日、NFLペイトリオッツのエースQBトム・ブレイディー(38)に対して科せられていた開幕から4試合の出場停止処分を無効と判断。ブレイディーが不公平に扱われたとして、NFLのロジャー・グッデル・コミッショナー(56)の調査方法を「独善的だ」として批判した。

 これを受けてNFLは連邦巡回裁判所に控訴したが、審理が始まるまでに少なくとも10カ月以上かかるため、昨季のスーパーボウルでMVPとなったブレイディーはリーグ全体の開幕戦となる10日のスティーラーズ戦を含めて今季の全試合出場が可能。開幕戦に足を運ぶ予定だったグッデル・コミッショナーは“敗訴”を受けて視察を取りやめた。

 「デフレートゲート事件」と呼ばれるこの一件は、昨季のAFC決勝(ペイトリオッツ対コルツ)で、ペ軍の2人の用具係がボールの空気圧を不正に減らしたことが発端。ブレイディーは直接関与を否定したが、同コミッショナーは「不正を知りうる立場にいた」として処分に踏み切り、ブレイディーが証拠となるメールの入った携帯電話を破壊したことも重い処分を科す要因になった。

 一方、バーマン判事は「罰則の詳細を処分の前に通告しておらず、証言の内容も本人に明示されなかった。しかも不正を知りうる立場にいた(General・Awareness)という判断基準は労使協約に明記されていない」として調査方法が法的に不備であったことを指摘。ブレイディーが事件に関わったかどうかという核心部分には触れなかったが、手続き上のミスがある以上、処分は不可能という判断を示した。

 グッデル・コミッショナーが出した処分が裁判所によって覆されたのはこれが6例目。今回は300万ドル(約3億6000万円)の費用を投じて、専門の弁護士に調査を委託したがこれも無駄骨となった。ブレイディーは決して“無罪”になったわけではないが、NFLのリーダーを巡る指導力と事務的手腕の欠如はしばらく論議の対象になるだろう。

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