若の里 現役引退表明「まだまだやりたかった」年寄「西岩」襲名

[ 2015年9月4日 05:30 ]

引退記者会見で、涙をぬぐう元関脇の若の里関(左)と田子ノ浦親方

 大相撲の元関脇・若の里(39=田子ノ浦部屋)が両国国技館内で会見し、現役引退を表明した。

 7月の名古屋場所4勝11敗で十両から幕下への陥落が確実になり、引退を決意していたが、8月の地元青森での巡業に現役力士として参加するために、引退手続きを先送りしていた。この日、日本相撲協会に引退届を提出し、年寄「西岩」襲名が認められた。会見では時折、涙を見せながら「場所中は毎日命懸けで土俵に上がってきた。それだけは貫いてきた。まだまだやりたかったけれど、体がついていきませんでした」と語った。

 92年春に初土俵を踏み、通算出場回数で史上5位の1691回。幕内在位は史上8位の87場所、三役には通算26場所在位した。思い出の取組には、中3の時に巡業で稽古をつけてもらい、角界入りのきっかけとなった横綱・貴乃花との初対決(98年秋)、付け人としてかわいがった十両・輝との一番(昨年九州)を挙げた。今後は部屋付きの親方として後進の指導に当たるが「稽古場でも私生活でも真面目に取り組む力士が一人でも多く出てきてほしい」と後輩たちに期待した。

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2015年9月4日のニュース