野獣・松本 延長の末に底力V ギリギリ「自分の柔道は60%」

[ 2015年4月5日 05:30 ]

女子57キロ級決勝、山本を破り優勝した松本(右)

柔道 全日本選抜体重別選手権第1日

(4月4日 福岡国際センター)
 五輪金メダリストが底力を見せた。女子57キロ級で4年ぶり4度目の優勝となった27歳の松本は「ギリギリ(の優勝)…。自分の柔道を出せたかといったら60%」と厳しい自己採点だった。苦戦した準決勝に続き山本杏(国士舘大)との決勝でも相手の足技に何度もぐらついた。

 「投げられそうになって目が覚めた」。終盤に入ってギアを入れ替えると、延長戦では動きの落ちた相手に指導が与えられて辛勝。ただし、松本は勝利を求めつつテストもしていたという。

 「日本人は外国人選手と違って返し技がないので、今回は内股を出すことをテーマにしていた」。国内外を問わず、相手は五輪金メダリストを研究し、対策を練ってくる。それを乗り越えるための次なる一手を模索しつつの優勝だった。2週間前に半熟の目玉焼きを食べて食中毒に見舞われたアクシデントも乗り越え、「新しいステージに上がれた。もっと強くなれそう」と言い切った。

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2015年4月5日のニュース