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川内 奥多摩トレ中にあわや遭難「生きてることって素晴らしい」

「ちばアクアラインマラソン」の男子ハーフで優勝した川内優輝選手(右)に「アベベ杯」を手渡すイエトナイエトさん

 男子マラソンの川内優輝(27=埼玉県庁)が19日、9月中旬に行った山道を走るトレイルランで、遭難寸前に追い込まれていたことを明かした。「いろいろ甘かったです。ホントに甘い人間だと思った。もうあんなアホなことはしない…。ホントにやばかった」と真顔で振り返るほどの決死行だった。

 10月3日のアジア大会に向けた調整のため奥多摩、秩父の境目付近の山中に地図を持って乗り込んだ川内だが、安易な気持ちで登山道を示す点線のルートに入ってしまった。「まさかあんなにやばい道とは思わなかった。トレイルで点線には行くべきじゃない」。3時間で2キロしか進めないうちに、完全に道に迷ったという。

 自らの位置を失い、何度も崖から転落しそうになった。「熊に襲われるんじゃないかと…」。持参した食料も、チョコレート5粒を残すのみ。競技人生どころか、人生最大の大ピンチに立たされ、川内は心から謝罪した。山に、そして大自然に。「“申し訳ございません”と謝りました。ずっと“生きたい、生きたい”と考えていました」と言う。

 木の幹をつかんで急斜面を登り、沢を2度も渡った。悪戦苦闘を続ける中、祈りが通じたのか、登山ルートを示すピンクのリボンを発見した。「あとはもう、ピンクのリボンを頼りに。リボンがなかったら…」。岩にぶつけて、まだ痛む左手親指付近をさすりながら話す川内の目には、まだ恐怖の色が浮かんでいた。

 暮れてゆく山中、極限状態に追い込まれた川内に、1つの思いが去来する。「生きてることって素晴らしい」――。この経験以降、走るという行為が、瑞々しさを増した。「走れるって素敵なことなんです!」。整備された道路を駆けることに、交通規制で環境が整ったレースを走ることに、感謝の気持ちがあふれ出るという。

 金メダルを目指したアジア大会では銅メダルに終わり、来夏の世界選手権(中国・北京)の代表選考会には出場しない。全国各地のレースに参加し、独自路線で強化を図る。「いろいろ日本中に出没するので!」。山の怖さ、生きる喜び、駆ける楽しさ…。様々なメッセージを込めて、川内は疾走する。

[ 2014年10月20日 06:33 ]

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