4大大会優勝に「格段に近づいた」理想のプレーでき始めた

[ 2014年9月10日 05:30 ]

試合後に記者会見に臨む錦織圭(AP)

テニス全米オープン最終日男子シングルス決勝

(9月8日 ニューヨーク ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター)
 【錦織一問一答】
 ――4大大会決勝の緊張感は?

 「緊張もそうだし、気持ちが高ぶるのをきのうから抑えられなかった。ここまで硬くなったのは久しぶりというぐらい試合に入り込めなかった。決勝という舞台で力が出せなくて非常に悔しい」

 ――精神的なものが大きかった。

 「初めての決勝でこの気持ちを抑えるのは難しかった」

 ――相手が自分よりランクの低いチリッチだったことは影響した?

 「少しあったと思う。勝てる相手と少し考えていたのも集中できなかった理由。ラオニッチ戦、ワウリンカ戦は2セット目から立て直せたが、最後まで感覚がつかめずに終わった。勝たないといけないというプレッシャーも自分の中でつくってしまっていた」

 ――硬さはプレーのどの部分に影響した?

 「速い動きに体がついてこなかった。アンフォーストエラー(自分で犯した凡ミス)が非常に増えてしまった。ちょっとのミスだけど、この何試合かは入っていたショットが入らなくなり、どんどん自分で自信を下げてしまった。ずっと迷走している感じだった」

 ――チリッチの出来もよかった?

 「彼の球も鋭く、角度があって深かった。攻めるに攻められないし、攻めようとしてもミスしたり、突破口が見つからなかった。長いラリー戦で勝てなかったのが以前の試合との違い。どのセットも先にブレークされて全く先が見えなかった。ただし、彼も強くなっているけど、きょうは自分に大きな原因があった」

 ――疲労の蓄積は?

 「長いラリーになると足がついてこなかったり、完璧には動けなかった。でもこの何試合かはそういう状態で勝ってきた。奮い立たせてやろうと思ったけど、全てが悪い方向にいった」

 ――4大大会優勝に近づいた実感は?

 「格段に近づいた。一番の自信になるのはワウリンカ、ジョコビッチに競り勝てたこと。自分が無理をしないテニスでもトップレベルの選手に勝てている。きょうの試合はまあちょっと置いといて(笑い)」

 ――今大会の収穫。

 「これまではどうやって体力面で準備すれば、夢の世界だったベスト4や決勝にいけるのか考えていた。それが5セット2試合に4セットを戦っても(4回戦、準々決勝、準決勝)、体は大きな問題なく戦えている。そこに驚いている。これからもケガを恐れずにやっていきたい」

 ――快進撃の要因を自己分析すると?

 「一番は気持ちの部分でめげずにやれたこと。テニスもより攻撃的に自分が理想とするプレーができ始めている。もっと練習していけば、もっといいプレーができる」

 ――次に目指すもの。

 「簡単には言えないけど、またこの決勝に戻ってきたい。4大大会で活躍することが目標。この悔しさを忘れずに、また優勝を目指したい」

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2014年9月10日のニュース