新大関の豪栄道 夏巡業休場、左膝負傷で秋場所ぶっつけも

[ 2014年8月5日 05:30 ]

名古屋場所12日目の日馬富士(手前)との取組で左膝を負傷した豪栄道

 日本相撲協会は4日、名古屋場所後に大関に昇進した豪栄道(28=境川部屋)が左膝のケガで7日から始まる夏巡業を休場すると発表した。「左膝外側半月板損傷で約1カ月の安静を要する」との診断書が7月29日付で相撲協会に提出されており、巡業の途中参加もできない。豪栄道は名古屋場所12日目の日馬富士戦で左膝を負傷。13日目以降は患部にテーピングを施して強行出場し、12勝3敗で終えていた。

 夏巡業は福島県いわき市での復興祈願イベントから始まり、8日の茨城県石岡市から相撲興行を開始。東北、北海道の各地を回り、17日の北海道釧路市で全日程を終了する。師匠の境川親方(元小結・両国)は「ファンや(巡業の)勧進元の皆さまには申し訳ない気持ちでいっぱいだ。早い段階でしっかり治さなければならないため、休ませていただくことにした」と説明。入院や手術はせずに、秋場所(9月14日初日、両国国技館)に向けて治療に専念する。

 巡業の目玉となる新大関の休場が決まり、相撲協会の玉ノ井広報部副部長(元大関・栃東)は「残念は残念だが、ケガだから仕方がない。早く治して秋場所に頑張ってもらいたい」と激励。新大関お披露目興行となるはずだった茨城県石岡市では、昇進を祝福する企画を練っていただけに、勧進元関係者は「一番の注目だったので残念」と驚きを隠せない様子だった。

 完治に1カ月を要するため、本格的な稽古を再開できないまま“ぶっつけ本番”で秋場所を迎える可能性もある。伝達式での口上で「大和魂を貫いてまいります」と語った豪栄道。新大関場所でいきなり試練が訪れることになった。

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2014年8月5日のニュース