寺川が引退表明「今シーズンで卒業させていただきたい」

[ 2013年12月4日 16:05 ]

記者会見で現役引退を表明する寺川綾

 昨年のロンドン五輪競泳女子100メートル背泳ぎと400メートルメドレーリレーで銅メダルを獲得した寺川綾(29)=ミズノ=が4日、東京都内で記者会見し「思っていた以上に第一線で競技を続けることができた。今シーズンをもって卒業させていただきたい」と現役引退を表明した。

 「すごくすっきりした気持ち。本当に幸せな水泳生活を送ることができた」と話し、当面は水泳の普及活動に携わる。

 引退を決めた理由には6月に悪化したという右足首のけがを挙げ「ねずみ(遊離軟骨)が関節に詰まってしまい、手術じゃないと取り出せないと診断された。百パーセントの力で練習や大会でパフォーマンスができず、自分を許すことができなかった」と説明した。

 大阪・近大付高の2年生だった2001年に世界選手権に初出場。04年アテネ五輪の200メートル背泳ぎで8位となった後、08年北京五輪は出場を逃すなど挫折も味わったが、男子平泳ぎの北島康介(日本コカ・コーラ)を育てた平井伯昌コーチに師事して力を付けた。「諦めるのはまだ早いと思い続けて、ここまで来た。山あり谷ありの水泳人生だった」と感慨深げだった。

 今夏の世界選手権では50メートルと100メートルの背泳ぎ2種目で3位に入り、同選手権の日本女子最年長メダリストとなった。

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2013年12月4日のニュース