竹田氏の手紙に賛否 汚染水問題、政治的思惑も

[ 2013年9月6日 09:31 ]

 東京電力福島第1原発の汚染水漏れが世界的に報道され、2020年東京五輪招致委員会の竹田恒和理事長がIOC委員に「東京への影響はない」と強調する手紙を送ったことについて、「速やかで適切な対応だった」と好意的な委員がいる一方で、「過剰反応で対応は誤りだった」との声も出ている。

 批判的な見方を示す委員の一人は、東京支持を表明している有力委員、アハマド各国オリンピック委員会連合会長と対立関係にあり、背景には五輪開催都市決定をめぐる政治的思惑も絡んでいるようだ。

 呉経国理事(台湾)は「問題を隠さず、速やかに説明したのは適切な対応だった」との立場。北欧のベテラン委員は「手紙を出したのは間違いとは思わない。いずれにせよ、投票に影響するような話ではない」と冷静だ。オセアニアの委員は「福島のことをことさら大げさに騒ぎ立てる人がいる」と嫌悪感を示した。

 4日の東京招致委の記者会見では多くの海外メディアが汚染水漏れ問題について質問した。IOC委員による投票の直前に行われる最終プレゼンテーションでは、政府として明確な対応の計画を示すことが不可欠な状況となっている。(共同)

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2013年9月6日のニュース