松山 “凱旋”暫定2位発進 2カ月ぶり国内で貫禄 初日自己ベスト

[ 2013年9月6日 06:00 ]

ホールアウト後、投光機が用意される中でパッティング練習する松山英樹

フジサンケイ・クラシック第1日

(9月5日 山梨県南都留郡 富士桜カントリー倶楽部=7437ヤード、パー71)
 怪物ルーキー・松山英樹(21=東北福祉大)が、2カ月ぶりの国内復帰戦で圧巻のプレーを見せた。6バーディー、1ボギーの66で回り、首位と1打差の暫定2位と好発進した。終盤は日没ぎりぎりでのプレーとなったが、ペースを乱さなかった。雷雨によりスタートが遅れ、日没サスペンデッドで3人が競技を持ち越した。ヤン・ジホ(24=韓国)が65で回り、競技を終えた中でトップに立った。

 日没寸前で迎えた最終9番のティーショット。既にコースは薄暗くなっていたが、同組の片山から「心の目で見える」と声を掛けられた松山は、3Wできっちりフェアウエーを捉えた。夕闇迫る7番以降、片山らとホールからホールに向かう途中やショットを打った後にフェアウエーを走り完走を目指した。そんな慌ただしいラウンドでも、8番では4メートルを沈めてバーディー。9番でも駆け足で到着した2打目地点から、順位掲示板の明かりでようやく見えるグリーンを狙いピン横7メートルに乗せる“快ショット”を放った。

 雷雨の影響で約2時間半スタートが遅れた復帰初戦。それでもペースを乱さず、アマ時代を含めて初日では自己ベストとなる66をマークした。だが、首位に1打差の暫定2位にも「ナイスラウンドでいいんじゃないですか」と素っ気ない。自己採点も厳しく「スコアはいいけど内容が悪い。たまたまパットも入っているだけ。今のままじゃ優勝争いに絡めない」と振り返った。

 あいにくの天気でギャラリー数は880人と少なかったが、悪いなりにスコアをまとめられるのが怪物たるゆえん。序盤の11番では残り100ヤードの第2打をウエッジで左に引っ掛けるとファンから「うそだー!」と驚きの声。12番でボギーを先行させたものの、中盤から安定したアプローチとパットで立て直した。185ヤードの4番パー3は7Iで10センチにつけるスーパーショットで声援に応えた。

 「アイアンショットが全然、良くない。ストレスがたまった。これでは優勝争いはできない。しっかり修正したい」。不満の残る言葉には、米ツアーを想定した思いがあったのかもしれない。「悪いなりにまとめるのがゴルフ。あしたも粘り強いプレーができれば」と先を見据えた。

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