上村氏辞任でIJF日本人理事不在 加盟以来初

[ 2013年8月25日 06:00 ]

 国際柔道連盟(IJF)は23日、ブラジルのリオデジャネイロで総会を開き、日本人唯一の理事で全日本柔道連盟(全柔連)前会長の上村春樹氏の辞任を了承した。日本の理事が不在となるのは52年のIJF加盟以来、事実上初めて。今後、日本の競技発祥国としての発言力が低下する恐れがある。

 全柔連の細川伸二国際委員長によると、総会の冒頭でマリアス・ビゼール会長が上村氏の辞任を発表。対立候補がおらず再選されたビゼール会長は「日本はIJFにとって最も大事な国。4年後に適正な人材を送ってくれることを願っている」と話した。同会長は世界ランキング導入や試合数の大幅増などを実行してきた改革派。唯一の日本人理事だった上村氏とは親交が深く、正しく組み合うことなどを促すルール改正では日本の意見を尊重したとされる。今後はそういった影響力が低下するとみられ、重要な情報の入手から出遅れる恐れがある。細川委員長も「日本はどんどん置いていかれる」と懸念した。総会では2月に試験導入した脚取りの完全禁止などの新ルールについて10月の会議で最終決定し、来年から16年リオデジャネイロ五輪まで施行すると決めた。

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2013年8月25日のニュース