ルーキー辻が3差4位 禅の心で初V前進!

[ 2013年8月25日 06:00 ]

18番 パーパットを沈め通算8アンダーでホールアウトし、ギャラリーの声援に答える辻梨恵

女子ゴルフツアーCATレディース第2日

(8月24日 神奈川県箱根町・大箱根カントリークラブ=6655ヤード、パー73)
 ルーキーの辻梨恵(19=大和地所)が全ホールでパーオンする安定感抜群のゴルフを見せ、6バーディー、3ボギーの70で回り、通算8アンダーに伸ばした。首位と3打差の4位で迎える最終日は逆転での初優勝を目指す。佐伯三貴(28=日立アプライアンス)、金ナリ(27=韓国)が通算11アンダーで首位に並んだ。
【第2R成績】

 辻はアイアンがキレまくった。158ヤードの5番パー3は6Iでピン手前2メートルへ。8番パー4は残り116ヤードの第2打をPWで右2メートルへぴたり。正確なショットで全18ホールでパーオンに成功。6バーディーを奪った。

 ボギーは全て3パットとパットが不調だったため「全て(のホールで)パーオンしたけど、パッティングのタッチとラインが合わなかった」と反省が口を突いたが、優勝圏内に踏みとどまり表情には充実感がにじんだ。

 この日は佐伯と同組だった。ジュニア時代にテレビ中継で見たプレーに魅了され、それ以来憧れの存在になった。練習ラウンドでは2度一緒に回ったが、試合では初。「良いものが盗めたら」と臨み、フェアウエーやグリーンを外してもパーを拾うしぶといゴルフを目の当たりにして「佐伯さんは簡単にボギーを打たない」とショートゲームの重要性を痛感した。

 会場から車で30分のところにある神奈川県南足柄市の実家は臨済宗の寺院で、子供の頃から座禅に慣れ親しんできたという。「禅の呼吸法でピンチでも落ち着くことができる。それが生きた」。コースには両親やゴルフを始めた中学時代から指導を受け、現在コーチも務める三觜(みつはし)喜一氏のゴルフスクール(小田原市)の小中学生10数人も駆けつける中、声援に応えるプレーを見せた。

 3打差を逆転し、19歳209日で初優勝なら歴代8位の年少記録。同世代の比嘉が既に2勝していることもあり「やっぱり優勝したい気持ちはある」。残り18ホールに向け「欲をかかないこと。ピン、ピンを攻めないで、マネジメント通りにやって。パターが入れば」と冷静に戦略を練っている。

 ◆辻 梨恵(つじ・りえ)1994年(平6)1月28日、神奈川県南足柄市生まれの19歳。シングルの腕前の父・宗廣さん(48)の影響で南足柄中1年の時にゴルフを始める。中3時にスポニチ主催関東中学校選手権個人の部で優勝。埼玉栄高卒。昨年のツアー予選会19位で今季の出場権を獲得。ツアー最高成績はニチレイの6位。今季獲得賞金は604万8200円でランク67位。得意クラブは1Wで平均飛距離は240ヤード。1メートル69、63キロ。

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