“復路の順大”「よみがえった」本領発揮の7位

[ 2012年1月4日 06:00 ]

<箱根駅伝>総合7位でゴールする順大・小沢(手前は青学大・大谷

第88回東京箱根間往復大学駅伝競走

(1月3日 箱根・芦ノ湖~東京・大手町、復路5区間109・9キロ)
 「復路の順大」が久々に本領を発揮した。往路では13位だったが、復路では着実に順位を上げて7位でフィニッシュ。最後に優勝した07年以来5年ぶりのシード権獲得に「箱根駅伝を目指して学生と力を合わせてやってきた。苦労も糧にすればいいのかと思った」と仲村明監督。沢木啓祐名誉総監督は「よみがえった。伝統がつながった」と喜びをかみしめた。

 仲村監督の「前半守って、後半を攻める」作戦が奏功した。13位から11位まで順位を上げて迎えた9区。タスキを受け取った松村(1年)は「順大の紅白のタスキをかけるために入学した。かける喜びを力に変えた」と奮起し、一気に8位まで押し上げた。チームには「伝統を復活させる」思いが浸透。10区の小沢(2年)も区間3位の走りで伝統の“追い込み”に貢献した。

 優勝11回の名門を背負う重圧。2年間箱根から遠ざかった仲村監督は昨年10月の予選会を「ダメだったら辞表を提出する」と進退を懸け臨んでいた。指揮官の悲壮な決意は伝わり、9位ギリギリで出場権を獲得。箱根の大舞台でひと皮むけた走りにつなげた。

 仲村監督は「来年は攻めて、さらなる高みを目指す。全部のレースに出場して結果を残したいと思う。それが順大だ」と巻き返しを宣言。5年ぶりのシード獲得に満足はしていない。伝統校復活への本当の戦いが始まった。

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2012年1月4日のニュース