古豪明大３位！エース鎧坂激走　４９年ぶり“早明戦”制す

＜箱根駅伝＞早大・市川（右から２人目）を抜き３位に笑顔を見せる明大・鎧坂（左から２人目）

第８８回東京箱根間往復大学駅伝競走

（1月3日 箱根・芦ノ湖～東京・大手町、復路５区間１０９・９キロ）
　古豪が久々に上位に躍進した。総合優勝７度を誇る往路３位の明大は復路も３位と踏ん張り、１１時間２分５０秒で総合３位。補欠から当日のエントリー変更で最終１０区に登場したエース・鎧坂哲哉主将（４年）が早大を抜き去り、６３年の２位以来、４９年ぶりのトップ３入りを果たした。
【箱根駅伝２０１２】

　本来のスピード感はなくても、必死の踏ん張りで最後の箱根路を駆け抜けた。１万メートル２７分４４秒３０の日本人学生最高記録を持つ鎧坂は、当日のエントリー変更で１０区に登場。座骨神経痛で出場を危ぶまれたエースは、タスキを受けた４位から１つ順位を上げてゴールに飛び込んだ。

　「頑張ってみんながタスキを運んできてくれた。最後、しっかり締めたいと思っていた」。手負いの主将が４９年ぶりのトップ３に導いた。

　学生界最速ランナーは昨年１０月末に腰痛を発症。１１月の国際千葉駅伝に出場したことで、症状を悪化させた。１２月に入ってから２０キロを練習で走ったのは、わずかに２回。１週間前から痛みが強くなったが、２日に西監督と話し合い、痛み止めを飲んで強行出場に踏み切った。

　「スタートラインに立てて、ゴールに到達できて凄くうれしい」。区間４位でも、充実感が残る２３・１キロ。タスキを受けた時点で１分１３秒差だった早大を１５キロ付近で抜き去り、４９年ぶりに箱根路での“早明戦”も制した。