勇太「何やってんだ、こいつら」“発奮”王手

[ 2011年7月31日 06:00 ]

18番、ティーショットを放つ池田

サン・クロレラ・クラシック第3日

(7月30日 北海道小樽市 小樽カントリー倶楽部=7471ヤード、パー72)
 7打差の4位で出た池田勇太(25=日清食品)がボギーなしの1イーグル、6バーディーの64をマークし、通算14アンダーで2位に1打差の首位に浮上。今季初優勝に王手をかけた。今年のマスターズで27位に入りベストアマに輝いた松山英樹(19=東北福祉大2年)も64で回り、通算8アンダーで40位から6位に急浮上。OB&現役の東北福祉大勢がそろって大爆発した。
【第3R成績】

 「何やってんだ、こいつら」。7番で見上げたリーダーボードで、池田は後輩の快進撃に気づいた。松山だけでなく、日本アマでファイナリストとなった4年生の藤本佳則も上位にひたひたと近づいていた。いつも気にかけている2人の活躍を見て、バーディー2つで足踏みしていた先輩の尻に火がついた。

 8、9番のバーディーパットはいずれもカップに蹴られたが、後半に入って一気呵成(かせい)のチャージを見せる。10番でバーディーを奪うと、11番でも8メートルのバーディーパットをねじ込んだ。「長いのが入ったのが大きかった」と振り返ったように、これで完全に勢いに乗った。

 「いい流れに乗るとおのずといいゴルフができる。絶好調じゃないとずっと言ってるけど、流れが良くなれば自然と気持ちが乗ってくる」

 その言葉通りに13番パー5では15メートルのロングパットを沈めてイーグル。今週から替えたマレット型の新パターに加え、シーズン後半戦を見据えて全英オープン(38位)から使い始めたアイアンも狙い通りに威力を発揮。10番から14番までの5ホールで6つスコアを伸ばし、後輩たちを視界の外に追いやった。首位と7打差のスタートから単独首位に浮上し、今季初優勝に王手をかけた。

 全英オープンから戻った前週のセガサミー・カップは、時差ボケで眠れなかった影響もあり25位に終わった。しかし、今週は体調も万全に戻ってきている。次週からは再び渡米してブリヂストン招待、全米プロ選手権に出場する過密日程となるが「そういうことを考えずやっていく」とまずはこの大会で勝つことだけを考えている。

 ツアー8勝のうち4勝は逃げ切り優勝。最終日の戦い方は心得ている。「ちゃんといいゴルフをすれば、おのずと勝てる。いたって普通にやればいい」。今季初Vへのイメージは出来上がっている。

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2011年7月31日のニュース