藍 18番痛恨ダボで27位…賞金女王ピンチ!

[ 2010年10月12日 06:00 ]

 USLPGAツアーのナビスター・クラシック最終日は10日、米アラバマ州プラットビルのRTJゴルフトレール・キャピトルヒル(6607ヤード、パー72)で行われ、宮里藍(25=サントリー)は18番でのダブルボギーが響いて72と伸ばせず、通算9アンダー、279の27位に終わった。賞金ランクは4位となり、賞金女王争いから後退。21歳の誕生日を迎えた宮里美香(フリー)は70で回って通算15アンダー、8位で今季3度目のトップ10入りを果たした。キャサリン・ハル(28=オーストラリア)が通算19アンダーで2年ぶりの2勝目を飾った。(プラットビル・宮下幸恵通信員)

 最終18番パー4に落とし穴が待っていた。バンカー越えとなる第3打のアプローチはラフに絡まり、グリーンに届かなかった。2メートルのボギーパットも外し、7月の全英女子オープン第3日以来3カ月ぶりのダブルボギー。世界ランク1位は、ギャラリーのため息に包まれて4日間を終えた。
 最終日はしゃく熱の日差しに照らされてグリーンの硬さが増し、アイアンの距離感が微妙に狂った。1番でグリーン奥カラーに外すと、ここからパターを使ったが寄らずにボギー。パーオンを逃した12番ではアプローチを寄せきれずボギーとした。5バーディーを奪ったが、出入りの激しい内容で72。「きのうまでと違うプレーをコースに要求されたけど、対応できなかった。パットは入る週もあれば入らない週もある。今週は私の週じゃなかった」。努めて割り切った口調で話した。

 27位に終わり、賞金ランクは4位に後退。年間最優秀選手レースでもポイント(1位30ポイント~10位1ポイント)を上積みできなかった。今季最多の5勝を挙げながら、一方で2度の予選落ち。最も実力を示すとも言われる平均ストロークは昨年の70・33から70・41に下がり、6位にとどまっている。波のある成績がタイトル争いを混戦にしている。

 米ツアーは残り6試合となったが、宮里の出場予定は4試合。安定した成績を続けない限り、最大の目標の年間最優秀選手も、賞金女王も遠ざかってしまう。「自分でつくってきたチャンスを生かすかどうかは自分次第」。気を引き締め直した宮里は1週間のオフを挟み、22日開幕のサイアム・ダービー(マレーシア)で再出発を図る。

 ≪次戦カーが4位以内なら宮里抜く計算に≫賞金ランクのトップ5のうち次戦のCVSファーマシー・チャレンジに出場するのは5位のC・カーだけ。4位の宮里藍とは約5万ドル差で、カーが4位以内なら宮里を抜く計算になる。賞金女王争いの最大のライバルである1位の申ジエは「タイトルよりも楽しむこと」を今季のテーマにしており、終盤戦は日本と韓国のツアーを中心に出場する予定。宮里が87年の岡本綾子以来となる日本人賞金女王を手にするには、もう1勝はしたいところだ。

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2010年10月12日のニュース