角界批判とファンへの配慮…対応に苦しむNHK

[ 2010年6月23日 20:39 ]

 大相撲の賭博問題で開催されるかどうか注目される名古屋場所。長年、テレビやラジオの中継で国技を支えてきたNHKだが、角界の相次ぐ不祥事に「中継中止」論が高まりつつある。一方で、楽しみにしてきた視聴者も多いだけに対応に苦慮している。

 昨年の名古屋場所では、暴力団幹部らが特別席で観戦していたことが分かり、券の手配にかかわった部屋が閉鎖に追い込まれたばかり。日向英実放送総局長は23日の会見で「名古屋場所ではこの間も問題が起きた」と不快感を隠さなかった。
 賭博問題を受けNHKに寄せられた視聴者の意見の多くは「中継反対」で、内部でも「コンプライアンス(法令順守)の観点から問題のあるものを、放送し続けていいのか」との声が強まる。
 だが年間6場所、90日間にわたって独占的に放送する大相撲中継は「NHKとしても非常にウエートが高い番組」(福地茂雄会長)で、ファンも少なくない。
 日向総局長は「(中継を)やめた場合にはより大きな反響があると思う。いずれにしても視聴者への丁寧な説明が必要になる」と話した。

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2010年6月23日のニュース