NHK 大相撲中継中止も「今のままでは難しい」

[ 2010年6月23日 16:59 ]

 NHKの日向英実放送総局長は23日の定例会見で、大相撲の賭博問題をめぐり7月11日からの開催の有無が検討されている名古屋場所の中継について「重大な関心を持って見守っている。中止を含めて検討したい」と述べた。今井環理事は「今のままでは放送は難しい」として、日本相撲協会の対応次第では放送中止に踏み切る可能性を示した。

 相撲協会への批判が高まる中、中継するNHKに対しても視聴者から厳しい声が多く寄せられていることを重視した。
 日向総局長は「まだ協会の対応がはっきりしていない。今後、何らかの納得できる対応をするかどうかが判断のしどころだ」と強調。「(賭博への関与が)グレーな力士が土俵に上がると、(中継は)やりづらい」との認識を示した。
 今井理事は「(賭博にかかわった力士の)名前が公表されていないなど、まだけじめはついていない」と指摘した。
 開催の最終決定が7月4日の相撲協会臨時理事会で行われることについては、日向総局長は「(中継の有無の判断を)4日まで待つかどうかは分からない。その前に判断する可能性もゼロではない」とした。
 NHKによると、賭博問題について22日までに寄せられた視聴者の意見は約1900件。うち1314件が名古屋場所の中継に反対する内容だった。
 NHKは1928年にラジオで、53年にテレビで大相撲中継を開始。これまで全場所をテレビ中継してきた。

続きを表示

2010年6月23日のニュース