遼くん 精神力アップへ“全戦優勝争い”ノルマ

[ 2010年6月23日 06:00 ]

全米オープンを終え帰国会見した石川

 初出場の全米オープンで33位となった石川遼(18=パナソニック)が22日、成田着の航空機で帰国した。予選ラウンドを2位で突破しながら決勝ラウンドで失速した今大会では、メジャーで4日間を戦い抜くための体力、精神力のスタミナ不足を痛感。24日から始まるミズノ・オープンよみうりクラシック(兵庫・よみうりCC)からは“全戦優勝争い”を自らに課して心身両面の強化を図る。

 世界一過酷なトーナメントと言われる全米オープンを4日間戦い抜いて、約2週間ぶりに日本に戻ってきた。疲れがないはずはないが、帰国したばかりの石川はすでにゴルフに飢えていた。
 「体力をつけるためにもトーナメントを戦っていきたい。疲れている中でもしっかり練習することが、体力をつける一番の近道」。成田空港からすぐさま大阪に飛び、23日にはミズノ・オープンよみうりクラシックのプロアマ戦に出場する。そんな強行軍も前向きにとらえた。
 全米オープンでは予選ラウンドを2位と大健闘。しかし、決勝ラウンドの2日間で心身のスタミナ不足を思い知った。「振り返ると、2日目で試合が終わってしまったかのような達成感もあった」とペース度外視で突っ走った結果、最終日は80を叩いて7位から33位まで大きく後退した。
 「最終日はショットを打つたびに息が上がって、キャディーバッグを担いでプレーしてた(ジュニアの)時よりもハアハア言ってたような気がする」。初めて味わったメジャーでの上位争いは、それほど過酷な消耗戦だった。来月の全英オープン(7月15日開幕)、8月の全米プロ(8月12日開幕)を見据え、スタミナの向上を最大の課題としてとらえた。
 国内でメジャーと同じ緊張感を味わうのは容易ではないが「とにかく優勝争いをこなすことが大事。優勝争いに加わっていけば精神力アップにつながっていく」と自らに優勝争いのノルマを課した。今週の試合は昨年シーズン初勝利を挙げた大会だけに、V争いを演じるチャンスでもある。「今週も優勝争いに加わるつもりで全力を尽くしたい」。石川は疲労困ぱいの体にムチ打って連覇に挑む。

 ≪スコットランドOP出場、正式発表≫男子ゴルフの欧州ツアー公式サイトは22日、石川遼が全英オープンの前哨戦となるスコットランド・オープン(7月8日開幕)に初出場すると正式発表した。

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2010年6月23日のニュース