「期待に背いた」ロシア五輪委会長が引責辞任

[ 2010年3月4日 22:48 ]

 バンクーバー冬季五輪でのロシアの成績不振を受け、国内で批判を受けたロシア・オリンピック委員会のチャガチョフ会長は4日、国営テレビに対し「国民の期待に応えられなかった」と述べ、引責辞任すると発表した。

 ロシアは金メダル獲得数が3個で国別11位と過去最低の成績。地元開催するソチ五輪を4年後に控え、メドベージェフ大統領は責任者に辞任を促していた。会長は2012年の次期大統領選での復帰がささやかれるプーチン首相のスキー仲間だが、今のところ大統領側との政治的あつれきは表面化していない。
 辞任圧力に対し「(ロシアの不振は)失敗ではなく、客観的現実。誰のせいでもない」と反論していたムトコ・スポーツ観光青年相は4日、一転して自らの責任を認め「真剣な分析」と人事異動を行うと言明。人材の国外流出やスポーツ施設の不足の問題を挙げ「1年で状況を根本的に変えることはできない」とも述べた。
 会長は、10日に始まる委員会の会合で正式に辞任する見通し。(共同)

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2010年3月4日のニュース