明大再生へ!負けても悔しさより満足感

[ 2009年12月7日 06:00 ]

 明大・吉田監督の表情には悔しさよりも、満足感が浮かんだ。「私も含めて、伝統の一戦へのこだわりはDNAとして受け継がれている」。主将として臨んだ90年以来19年ぶりの早明戦。「特別なゲーム」で苦闘が続いた明大が再生した。帝京大に0―56で大敗した後は「ラグビーで大切なのは闘争心。それを体で表現できるように取り組んだ」。キックオフでロック鎌田が突進し、CTB衛藤は後半6分に脳振とうで交代するまで猛タックルを見せた。ぶつかり合いで早大を上回った。

 春に慶大、夏には帝京大に勝ったが、開幕直前に主将2人体制を敷くなど不協和音が生まれた。10月17日。24―5の辛勝だった立大戦後にオフレコで話した。「本当は負けるのが一番いい」。敗戦から得るものに期待するほど苦しんでいた。
 「これを財産として選手権に臨みたい」。苦しんだ末にライバルが浮上のきっかけをくれた。24―24で引き分けた早明戦後、大学選手権決勝で16―13と雪辱した19年前のように。

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2009年12月7日のニュース