得意カモ料理も朝青に偽サッカー通疑惑

[ 2008年1月26日 06:00 ]

サッカーの元アルゼンチン代表、オルテガさん(右)の祝福に笑顔の朝青龍

 大相撲初場所13日目は25日、両国国技館で行われ、横綱・朝青龍が琴光喜を豪快な下手投げで下し、1敗を守った。これで琴光喜戦は28連勝となった。取組後にはサッカーの元アルゼンチン代表、オルテガの祝福を受け上機嫌だったが、実は世界的に有名なアリエル・オルテガではなく、ホルヘ・アルベルト・オルテガさんという全くの別人だったことが判明。何も知らずに喜色満面だった問題横綱に、サッカー通疑惑が持ち上がった。1敗で並ぶ白鵬も魁皇を下し、賜杯は千秋楽での横綱決戦に委ねられそうだ。

【取組結果
星取表


 満員の館内が最高潮に盛り上がる中、綱の貫録を示した朝青龍が土俵だまりで両腕をひざに当てた。いつもはどんなに息を切らしても前かがみになることはないが、琴光喜の抵抗に息も絶え絶え。これまで27連勝とカモにしてきた相手に苦戦を強いられ「危なかったね。立ち合いから相手の流れだったので、慌てずに押し返そうと思った」と苦笑いを浮かべた。
 琴光喜の気迫の前にもろ差しを許す最悪の展開。右四つに切り替えた相手に土俵際まで追い込まれ、出し投げで揺さぶられたが、体勢だけは崩さなかった。左を巻き替えた瞬間、琴光喜が出た。そのタイミングを見逃さず、体を開きながら豪快な下手投げ。勢い余って、相手と一緒になって土俵下に飛んでいった。
 気迫の相撲で1敗を死守、譲らぬ白鵬との千秋楽決戦が濃厚となり、朝青龍は「あと2日でしょ、このままいきたいね」と気を引き締めた。
 ところが「朝青龍劇場」にはとんでもない展開が待っていた。取組後に、サッカーの元アルゼンチン代表MFオルテガが訪問し、周囲は「あのオルテガさん?」と騒然となった。「10」番のユニホームを渡された朝青龍も「スーパースターだからな。うれしいよ。ジダンとかカカーとか、ユニホーム集めているからな」と大喜び。いつになく上機嫌で会場を後にした。
 だが、その後になって「あのオルテガさん」は世界的に有名な、リバープレートのアリエル・オルテガでなく、ホルヘ・アルベルト・オルテガさんという全くの別人だったことが判明した。アルベルトさんも元アルゼンチン代表だが、現在は横浜でサッカースクールを開校しているという。そんな偽者?騒動をよそに、真相を知らない朝青龍はすっかり、サッカー通気取り。昨夏、巡業を休んでモンゴルでサッカーをしていた問題児が再びサッカー騒動を巻き起こした。

 ▼ホルヘ・アルベルト・オルテガさん 以前から朝青龍のファンだった。マラドーナと同じ目をしている。モンゴルでサッカーをしている映像を見たけど、うまい、うまい、うまい。いろいろと批判されたけど、たまには自分の好きなことをしてもいいと思うよ。

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2008年1月26日のニュース