×

ボクサーの妻が赤ちゃん連れ去り阻止 実名で名乗り挙げた理由 周囲の人や赤ちゃん連れに伝えたかったこと

[ 2022年9月22日 10:09 ]

 ボクシング東洋太平洋ミドル級王者・竹迫司登(31=ワールドスポーツ)の妻、麻裕さんが22日までに自身のツイッターを更新。赤ちゃんの連れ去りの現場に居合わせたことを明かし、周囲の人や赤ちゃん連れの人に通報協力や護身術の重要性を訴えた。

 21日、東京・足立区の路上で男がベビーカーの中から赤ちゃんを連れ去ろうとして近くにいた男性2人に取り押さえられ、現行犯逮捕されたと伝えるニュースを引用し、「このニュースの真相は全然違うよ。ベビーカーから犯人をひっぺがしたのも私、犯人を地面で押さえつけたのも私、その犯人を押さえてくれと周りに頼んだのも私、110番をお願いしたのも私、その私もまた子供をベビーカーに乗せて反対車線へ渡ろうと歩いてました」と明かした。

 「最初は夫婦喧嘩だと思ったけど、助けての声が震えてたから慌てて自分のベビーカーを安全な端の美容室の前にとめて、全力で走って向かって男をベビーカーからひっぺがして一緒に転んだけど、無我夢中でそのまま男性を思い切りうつ伏せに押さえつけた所で自分の体重だけでは押さえきれない事をそこでようやく理解して周りの人にこの人を押さえるのを手伝ってと言ってやっと伝わった」と経緯を説明。犯人を押さえつけ、周囲に協力を求めたという。

 「手伝ってくれた人もまた、ずっとその場にいたわけではない方がほとんどです。勿論怖くて動けなかった人が沢山いたのだと思うけど、後で写真を撮ってた人が沢山いたことを聞きました。その人達は?カメラを開く前に110番できたと思う。勿論、格闘家の妻だから強いとかいう事はないです。私は普通の女性です。今回は犯人が武器を持っていなかったのでこの結末ですんだけどもし刃物を持ってたとしたら、結末はがらりと変わってたと思う。その結末を握るのは周りの人の適切な判断。もし何か事件に遭遇したら好奇心よりも保護救助につとめてほしい。自分でどうにかできなくとも、警察を呼んだり何か手立てがないかを探してほしい。勿論証拠も大切だけど、命には変えられない」と、今後同じような場面に遭遇した際は撮影よりも救助に動いてほしいと呼びかけた。

 「逆恨みの事や、被害者のお母さんと子供さんの事を考えて取材は全て断りました。でもどうしてもあの状況で誰も助けてくれなかった事が気になって。勿論怖くて動けなかった人は何も悪くないです」とした上で、ベビーカーのベルトの締め方などをシェアした。

 「あのお母さんとお子様にはこれから幸が多い事を祈ります。暖かい社会が二人の心を癒してくれますように」と気遣い、「二人を落ち着かせる為に夫が格闘家だからちっとも怖くなかったですとか見栄張ったけど普通に怖かったです。明日からもみんなで我が子の安全守りながら子育て頑張ろうね。勿論私が話してる内容も無我夢中の最中の私の認識なので周りが見えてなかった可能性もありますが確認する手立てもないので、誤解から気を悪くされる方がいらっしゃいましたらごめんなさい。お店の方やお客様、通りすがりの方もすごく助けてくださいましたよ」と感謝を記した。

 夫の司登も自身のツイッターで「一児の父として被害に遭われた方はもちろん助けられた事は本当に良かったと思います。妻の取った行動は誇りにおもいます」とした上で、「ですが正直無事助けられた事は結果論に過ぎなく護身術として伝えていた事を護身の為に使うのではなく、まさか人を助ける事に使うなんて思いもしなかったです。誰も真似しないでください」と呼びかけた。

 「この事件直後に電話をもらいましたが、ものすごく震えた声で話すので何か娘や妻にあったのではないかと強く不安になりながら話を聞きました。あの時のあの現状は、しかたなかったし命には変えられないと言われました。本当にそうだと思いますが夫である私からすると妻と娘の命が1番です」とし、「この事件には隠れたリスクである武器や武術経験者の可能性、も考えて欲しいです。その為にも正義感強い妻がまたリスクを犯してまで実名で伝いたかった事は事件があっただけで終わるわけではなく、危機感とその時に遭遇した場合において、傍観者が多い事実から自分の身、我が子を最低限守れるように護身術の知識、事故から学んだベビーカーの使用方法です」(原文ママ)と理解を求めた。

続きを表示

2022年9月22日のニュース