「柏ハカの精神」でお・も・て・な・し ラグビーW杯NZとの交流で生まれた絆

[ 2019年11月18日 05:30 ]

ニュージーランドのハカ
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 ラグビーW杯から五輪へ――。ホスト国として海外から絶賛された“おもてなし”を東京五輪・パラリンピックへつないでいく。ニュージーランド(NZ)代表を民族舞踊「ハカ」で歓迎した千葉県柏市は今度は英国のホストタウンを務める。経験を生かした取り組みを準備する現地を取材した。 (岩田 浩史)

 NZ代表「オールブラックス」が事前キャンプを行った柏市で、おもてなしの象徴となった「柏ハカ」。子供たちがNZの先住民マオリの言葉で歌い、勇ましく踊る姿は戦いに臨むオールブラックス戦士の心も震わせた。

 大会直前、同市の柏の葉総合公園競技場で行われた市民との交流イベントでは、地元の小中高生約150人が披露。SHブラッド・ウェバー(28)は「熱い思いを持って歓迎してくれたことは一生忘れない。柏の葉は本当に素晴らしかった」と感激。大会公式ツイッターに投稿された動画は250万回以上も再生されるなど、大きな話題になった。

 来夏、この地でキャンプを行うのは英国の車いすテニスの選手たち。市スポーツ推進課の光井雄太さん(33)は「ラグビーW杯で得た経験を生かしたい」と意気込んでいる。柏ハカを通して学んだのは(1)相手をよく知ること(2)自分たちを知ってもらうこと(3)その2つを分かりやすい形にすることの大切さだ。

 柏ハカは大会前から続く市とNZの交流から誕生。制作者はオークランド市ラグビー協会のコーチで、マオリ出身のカール・ポキノさん(32)。きっかけは今年3月、ポキノさんが柏市ラグビー協会に招かれた時のことだった。市の子供たちがNZ国歌を合唱して歓迎する演出に感激。そのお返しにと、自作のハカを柏市に贈った。

 マオリの文化を市は最大限の敬意を払って受け取り、柏神社に奉納。市内の学校やラグビースクールなどで教えられ広まった。一期一会のおもてなしではなく、互いを理解し合い、心から歓迎する気持ちを伝えたことが未来につながる絆を生んだ。

 車いすテニスに出場する英国チームの事前キャンプは8月18~22日を予定。英国のホストタウンを務め、市では選手と市民の交流イベントや、車いすテニスの体験会などを計画し、来年に備えているが、これだけでは終わらない。

 英国料理をリサーチしおいしい食事の提供、英語の習得、ユニオンジャック(英国国旗)で市内を埋め尽くす――といったプランが浮かんでいる。光井さんは「簡単なことに思えるかもしれませんが、小さなことの積み重ねが大事」と語る。歌や踊りという形にならなくても「柏ハカの精神は大切にしたいと思っています」。世界で絶賛された日本のおもてなしがW杯に続き、熱い戦いを支える。

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