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アルビOB成岡氏 愛媛に1―0で勝利した特別大会初陣を分析 チーム再建に向けた光明と課題とは

[ 2026年2月10日 04:30 ]

開幕戦でフル出場し、決勝点をアシストした佐藤
Photo By スポニチ

 J2新潟OBでスポニチ本紙評論家の成岡翔氏(41)による「翔,s eye」。今回は特別大会「明治安田J2・J3百年構想リーグ」の初陣で、1―0と公式戦では238日ぶりの勝利となった8日の愛媛戦について語った。船越優蔵新監督(48)にとっても大きな勝利となったが、まだまだチームは成長途上。再建に向けた光明や課題などについて語った。

 ――いよいよ特別大会が開幕し、船越アルビが愛媛を下して白星スタートを切った。
 「全体的に見て、ある程度は去年の戦い方からの変化が見えたと思います。もちろん、一番の収穫は勝ったことですが、守備のところで、特に前半は、前から連動してプレスをかけていました。ピッチにいる全員が明確に、意図を持ってやっていたと思います」

 ――強度も維持していた。
 「そうですね。相手のボールホルダーに対して1人目、2人目、3人目がしっかりと連動し、ボールを奪う場面も多かった。全員が意識していたし、船越新監督となった今年のチームの狙いなのかな、と思いました」

 ――昨年にJ1ワーストの67失点だった守備の改善は最大のテーマでもある。
 「後半は疲労もあったのか、少し緩くなって、止まってしまった。それによって相手のパスをつなぐサッカーを許してしまい、中央のエリアで差し込まれることが多かったように思います。まあ、開幕戦でピークを持ってくることは難しいし、これからコンディションも上がってくると思います」

 ――後半だけでシュートを14本も許したが、J3相模原から加入したGKバウマンが好セーブを連発した。
 「後半は特にシュートを打たれることが多かった中で、失点を0に抑えのは良かった。この1試合で全てを評価することはできないですけど、バウマン選手のチームの中での信頼度は上がったと思います。一番後ろが安定すると、チームも安定しますから」

 ――前半3分の先制点は、こちらも新加入の佐藤の左クロスからモラエスが頭で決めた。
 「佐藤選手はアシストした場面はもちろん、プレスキッカーとしても、クロスの精度の高さを示した。堀米選手、橋本選手ら左サイドの選手が(昨季限りで)退団した穴を一つ埋められたという印象です。まだまだ18歳なのに、開幕スタメンで落ち着いてプレー。期待が膨らみます。しっかりとゴールを決めたモラエス選手は、今年も攻撃の起点になってくれそうです」

 ――今大会で主将を務める藤原奏も右サイドバックとして機能していた。
 「期待通りでした。同じ右サイドのモラエス選手が前線に張っていたことで、そこまで上がっていく場面はなかったですが、後ろからサポートしながら、チャンスがあれば上がっていた。やはりIQが高いですね」

 ――特に後半の内容は今後へ向けた課題が出たのでは?
 「押し込まれた時間帯が続いた中、ボールを奪った際に前進するところで、なかなかスムーズにいかなかった。どこが相手でも、必ず守備の時間帯が長くなることはあるし、奪った後にどうやって攻撃するのかは重要。チームとして徹底してほしいです」

 ――まだまだ戦術の徹底を含めてチームとしては成長途上?
 「先ほども言いましたが、開幕戦にピークを持ってくるのは難しいです。トライアンドエラーをしながら、完成度を高めていってほしいです」

 ――次節は同じJ2の徳島が相手。雪国を本拠とするチームの宿命でしばらくはアウェーが続く。
 「単純に移動が長いとコンディションを整えるのが大変。しばらくは(2次キャンプ地の)宮崎に滞在するみたいですけど、ホテル暮らしが続くと精神的にもきつい部分がある。でも、メリットはチームメートやスタッフらと共有する時間が長くなること。プラスに捉えて、修正する部分などを話し合いながら徳島戦に向かっていってほしいです」

 ◇成岡 翔(なるおか・しょう)1984年(昭59)5月31日生まれ、静岡県島田市出身の41歳。藤枝東高では中心選手として活躍し、1学年上に長谷部誠、同学年には大井健太郎、岡田隆。03年に入団した磐田では背番号10も背負うなど、主にMFとして163試合に出場して22得点もマーク。計5クラブを渡り歩き、19年に地元の当時J3藤枝で現役を引退。J1通算303試合で35得点。U―17、U―20日本代表。1メートル75、70キロ。

 ▽愛媛戦VTR 前半3分に先発した新加入の佐藤が左サイドからアーリークロスを入れると、タイミングよく飛び込んだモラエスが頭で合わせてゴール。幸先よく先制して前半は主導権を握った。一転して後半はリズムを崩して防戦一方となったが、こちらも新加入のバウマンが好セーブを連発するなど一丸でリードを死守。J1だった昨年6月15日の横浜M戦以来、公式戦21試合ぶりの勝利をもぎ取った。

 ○…1月9日から今月6日まで宮崎県都城市で1次キャンプを行ったチームは愛媛との開幕戦を経て、この日から宮崎市内で2次キャンプをスタートさせた。本拠を置く新潟は降雪時期でもあり、温暖な地で調整を続ける。3月1日に行われる第4節の今治戦までは四国のチームとのアウェー戦が続くが、いい形で4試合を終えてホーム開幕戦となる同7日の高知戦に向かいたい。

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