×

元アルビ戦士・成岡翔氏 新潟サポーターは真の12番目の選手 15試合ぶりの勝利で感謝の思いを届けろ

[ 2025年10月7日 04:30 ]

第33節の岡山戦で、勝利を信じて「WIN」の文字を掲げた新潟サポーターの願いも届かず…
Photo By スポニチ

 J1リーグ通算303試合に出場し、13年から17年までの5年間はアルビレックス新潟にも所属した本紙評論家・成岡翔氏(41)による「翔’s eye」。今回は4日に行われた第33節の岡山戦を振り返る。ホームで1万9567人の大観衆に背中を押されながら1―1で引き分け、14試合勝ちなし(3分け11敗)。J2降格のXデーが迫る中、サポーターの熱い応援に応える勝利も願った。

 絶対に勝ち点3が欲しいホームでの試合。前半は岡山の守備が良く、前線からのプレッシングもあって、ブロックを破るような崩しができませんでした。ボールの保持率は高かったかもしれないけど“持たされていた”感じ。長谷川選手らFW陣が動いて何度かスペースで受けて打開しようとする場面もありましたが、相手の守備が良かったですね。

 前半24分の失点は守備の隙を突かれました。ボランチの新井選手が体を入れてゴールキックにしようしていたところを奪われ、その後に失点となりましたが、そこまで相手を入り込ませたことも問題。何とかその前でつぶしたかったですね。

 後半は相手が間延びしたことで、スペースをうまく使えていました。背後へのパス、ライン突破のパスなど、特に左サイドが良かった。そして22分の同点ゴールはリスクを覚悟して分厚い攻撃を仕掛けたことで生まれました。新井選手がオーバーラップし、その段階でもう一人のボランチである白井選手も上がっていた。最後は奥村選手の折り返しに詰めていた白井選手がゴール。本来ならボランチがダブルでゴール前に入るのは良くないけど、覚悟の姿勢が得点につながりました。

 ただ、その後に勝ち越し点を奪いにいかなければならない中、全体的な“圧”を感じることができなかったのは残念でした。引き分けで14試合勝ちがない状況ですが、勝利への鍵を握るのは白井選手。守備で相手を自由にさせず、なおかつ点を取るために前線に上がってチャンスを演出してほしい。クレバーな選手で得点の嗅覚もある。期待したいです。

 自分も現役時代、シーズン途中に監督が代わったことは何度もあります。やっているサッカーに手応えがある中で結果が残らない場合、今年の新潟のように何をやっても結果が出ない場合と2つありましたが、どちらにせよ雰囲気は良くならなかった。監督交代はチームとしての荒療治ですが、劇的にサッカーを変えるのは、途中から指揮を執る監督にとっても、やっている選手にとっても非常に難しいことです。

 残りの5試合、どんな状況でも熱く応援しているサポーターのためにも勝利を目指さなければなりません。9月(20日)に残留を争う横浜FCに敗れた後、フェンス越しにサポーターがチームに“俺たちも一緒に戦うから”と伝えていた姿をSNSで見ました。そして他チームのサポーターも“こんなにいいサポーターがいるチームは(J2に)落ちてほしくない”とSNSで反応していました。自分も新潟で常にサポーターの支えを感じてプレーしていましたが、その動画を見た時に“もうサポーターという存在を超えて、12番目の選手だ”と強く思いました。

 選手たちも一緒に戦ってくれているサポーターの存在を、心強く感じていると思います。戦う姿勢を示し、次節(18日・東京V戦)で15試合ぶりの勝利を届けてほしいです。

 ◇成岡 翔(なるおか・しょう)1984年(昭59)5月31日生まれ、静岡県島田市出身の41歳。藤枝東高では中心選手として活躍し、1学年上に長谷部誠、同学年には大井健太郎、岡田隆。03年に入団した磐田では背番号10も背負うなど、主にMFとして163試合に出場して22得点もマーク。計5クラブを渡り歩き、19年に地元の当時J3藤枝で現役を引退。J1通算303試合で35得点。U―17、U―20日本代表。1メートル75、70キロ。

続きを表示

「サッカーコラム」特集記事

「日本代表(侍ブルー)」特集記事

サッカーの2025年10月7日のニュース