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なでしこ・長谷川唯 再び世界の頂点へ チームのため戦う姿勢継続で「達成できないことではない」

[ 2025年4月5日 04:45 ]

ポーズ決める長谷川唯(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 サッカーの女子日本代表「なでしこジャパン」のMF長谷川唯(28=マンチェスター・シティー)が4日までにスポニチ本紙の単独インタビューに応じた。女子バロンドール候補に名を連ねる不動の司令塔。欧州の最前線で道を切り開いてきた自負、世界一奪還に向けた思いなどを明かした。日本は6日、コロンビア代表との国際親善試合に臨む。(取材・構成 坂本 寛人)

 大きく生まれ変わろうとしている。ニールセン監督に率いられた新生なでしこが、2月の米国遠征で最高のスタートを切った。中心に居続ける長谷川には手応えがある。

 「モチベーションを上げるのが上手で、監督がチームに自信を持たせてくれた。特に守備の部分。以前の代表も口では“前線からアグレッシブに”と言っていたかもしれないけれど、やっぱり難しい部分はあった。でも思い切ってチャレンジさせてもらえたことで、全員が力を出し切ってプレーできたのは大きかった」

 目標は世界一奪還。27年女子W杯ブラジル大会は2年後に待つ。求めるのは個の成長だ。

 「日本はチームとして戦うことができる。個人で抜ききる、ボールを奪いきる、シュートを決めきる。そういう個を高めていけば上に行ける。チーム全体で最低限のレベルを上げつつ、チームのために戦うことを継続していけば、世界一という目標は達成できないことではないと、感じている」

 近年、海外組が大幅に増えた。マンチェスターCには長谷川を含め5選手が所属する。国内から直接、ビッグクラブに移籍するケースも珍しくなくなった。背景には長谷川の功績がある。日テレ・ベレーザから海を渡りACミラン(イタリア)、ウェストハム(イングランド)とステップを踏み、世界トップに上り詰めた。

 「日本人として、“自分が最前線で評価をしてもらえるように”という意味でも頑張ってきた。日本人の価値を上げたいと。長谷川唯として、というより日本人として見られることも多かったので。(海外組の)人数が増えているのはいいことだと思う」

 道を切り開いたからこそ、唯一無二の存在になった。マンチェスターCに加入して3年目。老若男女に愛され、充実の時を過ごす。

 「前線で派手に結果を出せるタイプではないけれど、試合のMVPに選ばれたり、地味な活躍でも見てもらえているなと。日本人の評価を高めたいという思いはあるけれど、“日本人の中でも自分は違う”ということを示したい思いもある。日本人が増えた今、全員同じではない、ということも証明できればいい」

 先輩たちが世界一を獲った11年は中学3年生だった。日テレ・ベレーザの下部組織でフィーバーを目の当たりにした。だが次第に人気は低迷し自身は観客数200人台の試合も経験した。女子サッカーを取り巻く現状に物足りなさはある。
 「今は、いい意味でも悪い意味でもいろんな人の試合に対するコメントは正直、プラスの声が多く入ってくる。それは良いことでもあるけれど数が少ない、関心がある人しか見ていないという面もある。マイナスの声も出るくらい、いろんな人に興味を持ってもらえたらいい」
 2月、世界女王の米国を13年ぶりに破った。新体制の国内初陣となるコロンビア戦はチャンスと捉える。

 「もとから応援してくださる人にも新たに関心を持ってくれた人にも、なでしこジャパンを応援したいと思ってもらえるプレーを見せたい。一生懸命戦う姿は、違うスポーツを見ていても心を動かされる。自分たちもそういう選手でありたい」

 

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