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コンサドーレ札幌が開幕3連敗――岩政流浸透まではもう少し、バカヨコの復帰し攻撃に潤滑生まれる

[ 2025年3月4日 04:00 ]

戦況を眺める岩政大樹監督
Photo By スポニチ

 今季9年ぶりにJ2で戦うコンサドーレ札幌がアウェーでの開幕3試合で、まさかの3連敗。3戦連続無得点で守備陣も計7失点と崩れ、岩政大樹新監督にとって厳しい船出となった。チームは3日に帰札し、ホーム初戦となる9日の千葉戦へ向けて調整に入る。1月の沖縄、2月の熊本キャンプを取材してきた青木一平記者が現状を分析し、FWバカヨコが機能することで得点チャンスが増えると予想した。

 改善点はたくさんあるが、一番大事なのは「自信」だろう。昨季まで7年間指揮したペトロヴィッチ監督の超攻撃的なサッカーの継承と前進をテーマに掲げる岩政監督だが、昨季から主力が5人抜けた中で、新たな戦術を落とし込むには当然時間がかかる。徐々に浸透する状態を一気にものにするには自信が必要で、その特効薬は勝利になるのだろう。

 開幕3戦は昨季と同じ3―4―2―1をベースに戦ったが、選手の動きに決まり事が多かったミシャスタイルに対し、岩政監督は自由度が高く、マンツーマンだった守備はゾーンに変化した。積み重ねが残る昨季の主力たちは、新戦術の表現という意味では、まだ消極的な印象を受ける。

 約2カ月にも及ぶ沖縄、熊本キャンプでの実戦では、なんとしてもレギュラーを奪うという強い気持ちを持った選手や、まだ何にも染まっていない若手らが多かった控え組の方が「岩政流」をより体現できていた。開幕戦の大分から第2節の熊本戦でスタメンを一挙6人も変えたのは、思い切りの良さが必要と考えたからだろう。

 02年以来23年ぶりの開幕3連敗を喫し、いまだノーゴールという非常事態だが、悲観はしていない。2日の敵地・山口戦、特に後半は素晴らしく、可能性を感じさせる攻撃に胸が高鳴った。昨夏加入したシエラレオネ代表FWバカヨコもケガから復帰。前線でボールが収まることで攻撃に潤滑が生まれた。質の高いタイ代表スパチョークや好調のMF長谷川の3人を軸に、安定してビッグチャンスをつくれるはずだ。

 完璧な形で「岩政流」を表現できなくても、まずは勝利が欲しい。攻撃は決定機もつくれているので、そのうち得点は生まれる。守備では寄せの甘さや、クロス時の相手選手への対応のまずさが目立つが、これはチーム戦術ではなく個人の問題。J2上位の戦力を抱えており、全員が90分間泥くさく走り戦えば、結果はついてくる。

 クラブ史上最高のJ1・4位を記録したペトロヴィッチ監督就任初年度の18年も、開幕3戦で1分け2敗だった。さあ、ここからだ。

 ◇青木 一平(あおき・いっぺい)1984年(昭59)4月4日生まれ、函館市出身の40歳。幼稚園年長からサッカーを始め、函館大有斗3年で全道4強、関東1部リーグだった亜大では10番を背負った。卒業後にルーマニアとポルトガルでプロサッカー選手としてプレー。左利きのMF。13年にスポニチで記者になり、15年途中からコンサドーレ札幌担当。

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