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海外挑戦の松木玖生が惜別スピーチ 「心残りある」も「自分の決めた道を貫く」 FC東京“ラストマッチ”

[ 2024年7月13日 21:08 ]

明治安田J1リーグ第23節   FC東京2ー0新潟 ( 2024年7月13日    国立競技場 )

<FC東京・新潟>試合後、胴上げされるFC東京・松木(撮影・西海健太郎)
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 FC東京は13日、ホームの国立競技場で新潟と対戦し2ー0で勝利した。イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンへの移籍が決定的なMF松木玖生(くりゅう、21)は後半16分から途中出場。FC東京“ラストマッチ”でサポーターに惜別のプレーを見せた。松木はこの試合を最後に移籍準備のためチームを離脱する。

 クラブ史上ホーム最多の5万7885人の大観衆が、背番7の最後の雄姿を見守った。

 後半16分からキャプテンマークを巻いて途中出場した松木は最後まで精力的にピッチを駆け巡った。試合終了のホイッスルが鳴ると、チームメート達と抱き合って勝利を喜び、仲間たちから3度胴上げされた。

 その後は拡声器を持ちスタンドに歩み寄ると、笑顔で「ユルネバ歌いましょう」とサポーターに呼びかけ。チームメートと肩を組み「You'll Never Walk Alone」を大合唱した。そしてマイクをにぎるとスタンドに向けて「いつ行くかまだ分からないけど、海外に挑戦することになりました」と報告した。

 「高校卒業してからFC東京に加入して、アルベル監督だったりピーター監督の下で出場機会を多くもらって、一人前の大人になれたかなと思ってます」と振り返った松木。「皆さんと分かち合えた時間を忘れることはないし、この先も自分の心に必ず残ります」と感謝の言葉を口にした。

 続けて「今季キャプテンを任されて、シーズン途中で海外移籍をするのは心残りがある」としながらも「自分の決めた道を貫き通して、信じて、FC東京に在籍した偉大な選手になれるように頑張りたいと思います」と海外挑戦に向けて決意を示した。

 最後に「本当にサポートありがとうございます。まだまだシーズンは続きます。上を自力で狙えるか分からない順位ですが、選手たちはいつも100%でやっています。絶対にこのクラブは優勝できると思うんで。全員ファミリーとしてFC東京を信じてやっていってください」と呼びかけると「夜遅いんでこれくらいにしておきます。ありがとうございました」と笑わせた。

 松木はイングランド・プレミアリーグのサウサンプトンへの移籍が決定的。英国の就労ビザ取得の関係で24~25年シーズンはサウサンプトンと同じオーナーのトルコ1部ギョズテペに期限移籍することが有力で、移籍金は推定で250万ユーロ超(約4億3500万円)とされる。

 松木は22年に青森山田高から東京入り。1年目からレギュラーを獲得し、チームの顔として今季は主将も務めている。日本代表も各年代で選出され、パリ五輪に出場するU―23日本代表でも立ち上げから主軸を担っていたが、今月3日に発表されたメンバーでは移籍の可能性があるとの理由で選外となっていた。

 ◇松木 玖生(まつき・くりゅう)2003年(平15)4月30日生まれ、北海道出身の21歳。青森山田中で2度の全国優勝。青森山田高では1年生からレギュラーとなり、21年度の全国高校選手権で優勝。22年にFC東京入りし、開幕戦で先発するなど主力としてフル稼働。3年目の今季は主将に就任。日本代表はU―15世代から各年代で選出され、23年U―20W杯に出場。24年U―23アジア杯では優勝に貢献。1メートル80、78キロ。利き足は左。

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